オフィス街(紫)

南京事件公安集

●「南京安全区富案」の序文
 以下におさめられている文書は、南京安全区(The Nanking Safety Zone)が所有していたもの全てではなく、外務会議(The Council of International Affairs)が幸いに入手しえたもののみである。また、文書のあるものは同じ編者の『日人戦争行為論要』(The War Conduct of the Japanese)にでているし、さらに多くのものが、最も重要なものの大半を含めて、H・J・ティンパーリー氏(H.J.Tinperley)の『戦争とは何か−中国における日本人の暴虐−』(What War Means; the Japanese Terror in China)の付録に見られる。しかし、歴史及び国際法の研究のための資料としての、また一群の公共精神を持つ男女の崇高な行為の証拠としての重要性を考えると、特にこれらの文書を集めて出来るだけ独立した完全なものとして刊行することは正当なことと思われる。文書を二部に分けたのは主として便宜的なもので、第三国の大使館員が南京に戻った時点を中心に一、二部に分類した。安全区の国際委員会はその困難な仕事を遂行するにあたりこれらの人々に援助をただちに呼びかけたのである。
 上げた二冊の本に触れることのなかった人々、あるいは安全区と国際委員会の性質と職権について知識を持たない人々は、文書二号と九号を先に参照すれば何らかの助けとなろう。

 1939年5月9日   徐淑希
●「南京安全区富案」の目次
第一部
 
(略)
第二部
 (略)

出典:「南京安全区公安集」徐淑希(「日中戦争資料集9」所収)


 南京安全区富案」は燕京大学の徐淑希教授が、南京安全区国際委員会が日本大使館に提出した抗議文及び公信を編纂したもので、中華民国の公式報告書ではありません。
 序文を読めば判るように,外務会議は入手した南京安全区国際委員会の文書を提供したのみであるに過ぎません。
 したがって、東中野修道が「『南京虐殺』の徹底検証」で、「南京安全区富案」を中華民国の公式文書であるという主張は事実に反するものです。
前に戻る
トップ アイコン
トップ


オフィス街(紫)