2011年6月17日21時33分
宇宙航空研究開発機構は17日、日本初の赤外線天文衛星「あかり」の科学観測を終え、運用を事実上終了した、と発表した。5月下旬から電力異常が続き、不安定な状態になっていた。「宇宙ゴミ」になるのを避けるため、大気圏突入させて燃やすことを目指す。
あかりは2006年2月に打ち上げられ、全天の96%を遠赤外線を使って観測し、赤外線による宇宙地図づくりを担った。07年8月に主な任務を終了したが、その後も観測を続けていた。
宇宙機構によると、あかりは、まだ数十キロの燃料が残っており、地球を南北に回る軌道を飛んでいる。放置すると、100年間は飛び続け、他の衛星の障害なる恐れもあるため、安全な最終処理の方法を模索している。