あの歌の歌詞はあまりにも悲しいね

好きな人と別れたくないっていう。

曖昧な関係でもいい
いつもと変らず優しくしていて
本当のことは言わないで
逢えなくなるなんて、もう
受け止められない

好きで仕方ないなら
それを受け入れるしかない時って
あるよね。

元彼Kのとき、しばらくはそうだった。
彼に気持ちがないのではなくて
彼の理想でなければ、彼が
許さなかったから。

彼の何に惹かれたのかはわからない。
本当はそんなに最初は好きじゃなかった

でも、初めて遊びにいったあの日。
名前を呼ぶのがいきなりで恥ずかしくて
あなた という言葉に彼が怒って
声を荒げた。

それが怖くて、泣いてしまったの。
仕事柄彼にとってはそのくらいの
言葉は当たり前だったんだろうけど

好きな人から出た、きつい言葉に
涙が止まらなくて。
怖いと言った、その一言で

彼は別れを決めたようだった。

帰った方がいい?と聞いた言葉に
さらに怒ってね

そんなつもりじゃなかった
仲直りするためだったのに

彼は帰れと言い出した。

その時みせた顔は今でも忘れない

困ったような、狼狽したような
その顔をみた時に、彼がどんなに
傷ついていたかを知った。

でも、もう遅くて、別れようって
ことになった。

たった、それだけのことで。

いやだ、帰らないと言ったところで
彼には通用しなくて、絶対に帰れと。

それから、別れたはずだった

でも、別れたくなかった
あやまっても、別れたくね。

自分の誕生日にメールをしてみた
お祝いの言葉すらないの?と

すると、贈ろうかどうか迷っていると。
何を贈るのかわからなかったけど
彼の作った言葉だった。

それから、また会うことができて
そして、また逢えなくて、そして
また会えて。

その曖昧な関係が何を意味するのか
どんな理由なのかはわからなかった。

ただ、彼の理想でなければだめ
そういう空気はわかっていた。

そのまま付き合うことは叶わないこと
なんだろうと思ってきた
事実そうだったわけで

彼のすることを、何ひとつ否定せずに
やってきた。
たとえ、どうかなと思うことすらも

仕事でトップにたつ責任からか
その口調は絶対的で自分がすべて
正しくて、その虚勢すら認めてあげた。

でも、いろんな歯車が複雑にからんで
安定した交際すら望めなかった。

容姿に惚れてはいなけれど
空気みたいなものは絶対的で
カリスマ性すら感じた。

そばにいられることも誇りに思った

でも、難しすぎるそのガラスの内面。

どんな言葉がどんなしぐさが彼を
よろこばせるのかわからないまま

そして5度目の別れ
慣れていた、彼のすることは
もうわかっていた。

今はもう、傷も悲しみもない
彼は友達、それ以下でしかない

でも、悪くは思わないよ
一度は愛した人だもの
他の人は別れてしまえばよくは
思えないけど

彼だけは特別。

男がそこまで弱いのだと
気がつかせてくれた。
あの、どこからみても
強そうなあの彼が

ガラスの心だとは思わなかった

今は、ただ

愛のうた、響きわたれば
思いでも、悲しみも深い海にあるから

言い訳はいわなくていい
さみしい時はやさしさをあげるよ
たったひとりの君のため