東京・立川市の警備会社の営業所でおよそ6億円が奪われた事件で、犯行グループが使っていた携帯電話の一部は、新たに逮捕された暴力団関係者の男が経営する会社の名義だったことが分かりました。警視庁は、暴力団関係者らが主導的な立場で実行役の2人に犯行を指示していたとみて捜査しています。
この事件は先月12日、東京の警備会社「日月警備保障」の立川市の営業所に2人組の男が押し入り、宿直の社員に暴行を加えて、現金およそ6億円を奪ったものです。警視庁は17日、新たにいずれも暴力団関係者で、埼玉県吉川市の会社役員、蓑田哲郎容疑者(46)と、立川市の亀治中博之容疑者(40)、それに横浜市の伊藤彩人容疑者(25)の合わせて3人を強盗傷害などの疑いで逮捕しました。調べに対し、蓑田容疑者と伊藤容疑者は「身に覚えがない」などと容疑を否認し、亀治中容疑者は黙秘しているということです。警視庁によりますと、実行役ですでに逮捕されている渡辺豊容疑者(41)ら2人は、事件の前後に携帯電話で10人ほどと連絡を取り合っていましたが、その後の調べで、使われた携帯電話の一部は、蓑田容疑者が経営する中古車販売会社の名義だったことが分かりました。また、渡辺容疑者は事件後、蓑田容疑者の会社の事務所に頻繁に出入りしていたということです。警視庁は、蓑田容疑者らが主導的な立場で、実行役の2人に犯行を指示していたとみて捜査しています。