希望新聞

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希望新聞:東日本大震災 Q&A 水没して汚れた写真の修復方法は?

 Q 水没して汚れた写真の修復方法は?

 A ぬるま湯につけて汚れを落とし、陰干しを

 被災地では、津波で水没した大切な写真を苦労して拾い上げた人もたくさんいます。富士フイルム広報部の稲畑貴雄さん(45)に聞きました。

 写真がすでに乾いている場合は、柔らかい筆やハケで泥を軽く落とします。次に20~30度のぬるま湯につけ、表面を傷つけないように、指の腹や筆などでなでるようにこすって泥や砂を落とします。写真の裏の汚れもこすって落とします。

 洗い終わったら、ほこりのつかない日陰で干します。新聞紙の上に広げたり、洗濯ばさみやクリップで端をつまんでつるしても大丈夫です。ドライヤーなどで急激に乾燥させると写真が反り返る恐れがあるので、お勧めできません。

 震災から2カ月以上がたち、長時間水につかったことで、画像が浮くなど傷みが進んだ写真が増えています。こうした写真をぬるま湯につけると、画像の印刷面が溶け落ちてしまう恐れがあります。まず写真の端だけ湯につけ、画像がはがれるようなら、それ以上は作業を進めず、乾かすだけにしてください。

 損傷の程度によっては写真店で修復できることもあります。相談できる店舗はホームページ(http://fujifilm.jp)を参考にしてください。【堀智行】

毎日新聞 2011年5月23日 東京朝刊

 

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