2011年6月16日22時39分
原子力安全委員会は16日、ウィーンで20日から開かれる国際原子力機関(IAEA)閣僚級会合に欠席する方針を明らかにした。会合は東京電力福島第一原発の事故を教訓に、世界の原発の安全を話し合うもので、関係者から安全委の出席も求められていた。
会合には緊急時対応など、原子力安全委がかかわる内容についての作業部会も予定されている。だが、経済産業省原子力安全・保安院などが代わりに報告する予定だ。
班目春樹委員長は16日の記者会見で、欠席理由について「日本がIAEAに提出した報告書の執筆に安全委はかかわっていない」と述べた。
政府が会合に向けて7日にIAEAに提出した報告書は、保安院と原子力安全委員会など、原子力安全にかかわる組織が分かれており、責任の所在が不明確としている。(小堀龍之)