文部科学省は16日、福島第1原発から80~100キロ(一部は120キロ)離れた地域の放射線マップを公表した。80キロ以遠では、南側と南西側にほかの方角と比べて線量の高いエリアが広がっていることが分かった。文科省は「数値は低く、健康への影響はないと考えられる」としている。
調査は5月18~26日、米エネルギー省と合同で実施。大型放射線検出器を備えたヘリコプターを使い、高度150~300メートルから地表1メートルの線量を計測した。今回得られた80キロ以遠のデータと、既に得られていた80キロ圏内のデータとを重ね合わせてマップにした。
80キロ以遠では、原発の南側の茨城県北東部にかけてと、南西側の栃木県北東部にかけての地域に、毎時0.2~0.5マイクロシーベルトと若干高い放射線量が見られた。
毎日新聞 2011年6月16日 23時57分(最終更新 6月17日 0時11分)