茨城県北茨城市は、小中学校で屋外プールを使った水泳の授業について、国の安全基準がいまだ示されていないなどとして、ことしの授業は行わないことを決めました。
北茨城市は小中学校での屋外プールを使った水泳の授業について、東京電力福島第一原発の事故の影響で保護者から不安の声が寄せられていることから、国がプールの水に含まれる放射性物質の濃度などの安全基準を示すまで授業を見合わせていました。しかし、いまだ国の基準が示されず準備が間に合わないとして北茨城市は、この夏の屋外プールを使った水泳の授業を中止することを決め、市内にある17のすべての小中学校と保護者に通知しました。屋外プールを使った水泳の授業を巡っては、茨城県内では、水戸市や高萩市などが当面、見合わせることを決めていますが、県教育委員会によりますと、中止を決めたのは北茨城市が初めてだということです。北茨城市教育委員会の松崎三郎教育長は「屋外でのプール授業をやめる代わりに、ことしは教室で泳ぎ方や水難事故防止についての授業を行いたい。来年こそはプールを使った授業を行いたい」と話しています。