原子力発電所の事故を受けて、福島県の学校で屋外のプールを使った水泳の授業を行わない動きが広がっていますが、文部科学省は16日、福島県教育委員会などに対し、「プールの水から受ける放射線量は極めて低い」として、屋外プールの利用は問題ないという趣旨の通知を出しました。しかし、県などが求めていた具体的な基準は示されず、この通知を受けて、プールの使用が進むかは不透明な情勢です。
学校の屋外プールを巡っては、事故のあと保護者の間から不安の声が上がり、福島市など福島県内の30の市町村で水泳の授業を中止したほか、県などがプールの使用の基準を示すよう国に求めていました。これを受けて文部科学省は16日、屋外プールの利用についての考え方をまとめ、福島県教育委員会などに対し通知しました。それによりますと、まず、プールの水に使っている福島県の水道水から最近、放射性物質は検出されていないとしたうえで、仮に検出されたことを想定して試算したとしても、プールの水や、プールサイドなどで子どもたちが受ける放射線量は極めて低いとしています。このため、基本的に屋外プールの利用は問題ないという考えで、屋外プールの利用にあたっては、プールの水の放射性物質の濃度を月に2回以上検査し、放射性物質が確認された場合、報告すれば、子どもたちが受ける放射線量を推計するとしています。ただ、今回の通知では、県などが求めていた具体的な安全基準は示されていません。これについて文部科学省は「厚生労働省が進めている水道水の暫定規制値の見直し結果を踏まえて検討したい」と説明し、今回の通知を受けて、屋外プールの使用が進むかは不透明な情勢です。