スウェーデン国王、風俗通い疑惑で退位危機

　スウェーデンのカール１６世グスタフ国王（６５）が風俗店に出入りしていた疑惑が浮上し、さらに証拠写真を買い取って隠蔽しようとしていたことが、１６日までに明らかになった。国王は風俗通いも、もみ消し工作も、否定しているが、知的で清廉だった国王のイメージは、急速に悪化。地元メディアからは退位を求める論調が出ている。

　世界で最も権威のあるノーベル各賞のプレゼンターを毎年務めているスウェーデン国王が、まさかのスキャンダルで退位危機に追い込まれている。式典でみせていたイメージは清廉だったが、実はとても“お盛ん”だった。首都ストックホルムの風俗店に出入りしていたことが発覚。さらに、その事実をもみ消そうとしたのだ。

　同国では昨年１１月、国王の風俗通いや１９９０年代の浮気疑惑を指摘する暴露本が出版されていた。今年５月、国王の友人が、証拠写真を持っているとされる風俗店経営者との仲介をギャングに頼んだ会話の録音を地元ラジオが放送した。

　地元のテレビ局の放送などによると、昨年１１月、国王の友人はギャングとの接触を認め、謝罪したが「自分一人の判断でやった」と国王の関与は否定。国王は地元通信社とのインタビューで疑惑を否定し「退位するつもりはない」と表明している。だが、同国最大の大衆紙は「国王の信頼は失墜した」として、退位を求めている。

　国王はストックホルム大学などで歴史学、政治学などを学び、国連などの国際機関勤務を経て７３年に即位。統治権を持たない国家元首で２００７年にはシルビア夫人とともに来日して、天皇、皇后両陛下と懇談している。

　フランクな性格で国内では親しまれていた国王だが、この醜聞で人気は急降下。退位を求める声は日に日に大きくなっている。１男２女の父で、現在は長女のビクトリアが王位継承する予定になっている。

（2011年6月17日06時03分  スポーツ報知）

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