今月4日、福島県田村市の避難所で、避難している住民など69人が下痢や腹痛などの症状を訴えていたことが分かり、県は、炊き出しで出された料理が原因の食中毒とみて詳しく調べています。
福島県によりますと、今月4日、避難所となっている田村市の旧春山小学校で、夕方から避難住民や市の職員など69人が下痢や腹痛などの症状を訴えました。県によりますと、症状はいずれも比較的軽く、医療機関で診察を受けた人はいませんでした。県の衛生研究所などで詳しく調べたところ、9人から食中毒の原因となるウエルシュ菌が検出されたということです。また、この日、夕食として出された炊き出しの鶏肉料理からも同じ菌が検出されたということで、県は、この炊き出しの料理が原因の食中毒とみて詳しい経緯を調べています。県によりますと、大震災以降、県内の避難所で食中毒の発生が確認されたのは初めてだということです。福島県は「夏に向けて気温が上がり、食中毒が心配される季節になっているので、避難所では食事をする側はもちろん、炊き出しや調理を行う人も衛生管理を徹底してほしい」と話しています。