韓国の「団塊ジュニア」、男女比不均衡で婚活激化(下)
今年は女性100人に男性119人
■新婦争奪戦はすでに始まっている
韓国でのベビーブームは、韓国戦争(朝鮮戦争)後に社会が安定する中で始まった。1955年から63年生まれのベビーブーム世代は、1979年からの5年間に多くが結婚したが、その時期には当然多くの子供が生まれ、第2次ベビーブーム世代(現在28歳から32歳)と呼ばれるようになった。この期間の新生児数は今よりも年間で10万人ほど多かった。
例えばサラリーマンのキムさん(30)が小学校に入るころ、それまで1クラス45人から48人だった児童数は突然53人に増えた。また、この世代は1999年の高校三年生の時に卒業生数が77万人と最高に達し、受験戦争も非常に厳しかった。大学卒業後も度重なる不況で就職難を経験したが、今度は結婚ができずに苦しむ状況となった。
キムさんのような第2次ベビーブーム世代の男性は、29歳が38万6000人、30歳が40万9000人いる。一方、結婚相手と考えられる3歳から4歳ほど若い女性は27歳が31万7000人、24歳が28万1600人だ。このように女性の数が不足しているため、今後数年は激しい新婦獲得競争が予想されているのだ。
本来、出生時の男女比は女性100人当たり男性103人から106人が正常とされている。ところが、1980年代半ばから超音波によって妊娠中に男女の判別が可能となり、胎児が女の子の場合には堕胎するケースが増えて社会問題化した。その結果、86年からの10年間は、女性100人に対して男性が110人を越えるケースも珍しくなくなった。2015年に結婚適齢期を迎える1990年生まれ(現在21歳)は、女性100人に対して男性は116人だ。
■外国人女性との結婚が増える見込み
結婚できない男性たちが、外国人女性、年上女性、バツイチ女性などと結婚するケースは、今後特に増えるだろう。外国人新婦は2005年の3万人を頂点に徐々に減少しているが、これが再び増えるのは間違いない。
1歳から2歳ほど年上の女性と結婚する割合も、昨年は婚姻届件数全体の11%に当たる2万7000件以上を占めた。
■第2次ベビーブーム世代
韓国戦争直後に経済的、社会的条件が安定し多くの子どもが生まれたが、この時期に生まれた世代を韓国ではベビーブーム世代(1955年から1963年生まれ)と呼ぶ。この世代は人口が多いため、当然その子どもの数も多く、子どもたちは第2次ベビーブーム世代(1979年から1983年生まれ)、あるいはベビーブーム・エコー世代などと呼ばれている。現在28歳から32歳となっている第2次ベビーブーム世代の人口は384万で、23歳から27歳の人口に比べて各年齢で平均16万人ずつ多い。
金東燮(キム・ドンソプ)保健福祉専門記者
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