国際中国製の偽造品が米軍調達網に流入 上院軍事委、現地調査申請も入国拒否2011.6.16 09:49

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中国製の偽造品が米軍調達網に流入 上院軍事委、現地調査申請も入国拒否

2011.6.16 09:49

 【ワシントン=古森義久】米国上院軍事委員会は14日、中国製電子機器部品の偽造品が米軍の調達網に大量に流入し、戦闘機などに設置される状況になったことを明らかにし、中国の偽造品製造工場の現地調査を実施する意向を表明した。だが中国政府は米側調査員の入国を拒んでいるという。

 同軍事委員会の委員長カール・レビン議員(民主党)とジョン・マケイン議員(共和党側筆頭委員)は同日、米議会で会見して、まず米軍が各種兵器類用に調達する電子部品に大手メーカー製品を模倣した偽造品が多くなったと指摘し、そのほぼすべてが中国広東省深セン市内の工場群で製造されていると判断するに至ったことを発表した。

 レビン委員長らによると、米国防総省や議会会計検査局(GAO)の調査で最近、米軍のF15戦闘機の飛行コントロール用コンピューターのマイクロプロセッサーやミサイル防衛関連機器の小型回路が偽造品であることがわかった。

 このままだと偽造品が実際の兵器に装備されてしまう恐れがあるという。

 なおGAOの調査ではこの種の中国製の偽造品は電子分野に限らず航空機や自動車の部品にも多く、国防総省が指定する軍事機材調達網に不正流入する数量が激増しているという。

 レビン委員長は「この種の偽造品は広東省の深センやその他の都市の多数の工場で堂々と製造されており、当委員会としては現地調査を意図して調査員の中国本土への入国ビザを在米中国大使館に申請してきたが、拒まれている」と述べた。

 マケイン議員も「偽造品を厳しく取り締まらないと、米国の軍事力に支障が起きる」と懸念を表明。「中国政府は米側調査員に現地で中国側要員を同行させる条件つきならビザを出すと述べているが、米側として認められない」と語り、この問題が米中関係に悪影響を及ぼしかねない状況となったことを明らかにした。

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