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[ライフ]ニュース トピック:学校の現場レポート
【金曜討論】教師VSモンスター親 「筋違い」か「最後の手段」か…尾木ママら激突
2011.3.4 14:48
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埼玉県行田市の小学校の女性教諭が、度重なるクレームで不眠症に陥ったなどとして担任する児童の両親を相手取り、慰謝料500万円を求める訴えを起こしたことが明らかになった。「モンスターペアレント(学校に理不尽な要求をする保護者)」の問題が指摘されて久しいが、教員が親を訴えるのは極めて異例の事態だ。ともに学校教育の現場で豊富な経験を持つ日本教育大学院大学の河上亮一教授と法政大学の尾木直樹教授に、意見を聴いた。(磨井慎吾)
◇
≪河上亮一氏≫
最後の手段で仕方ない
○訴訟は増えるのでは
--教師の提訴をどうみるか
「提訴はやるべきことをすべてやった上での、やむなくの選択ではないか。学校教員の場合、今後の教員人生や生徒が傷つくことを考えると、よほどひどい状況がない限り訴訟には踏み切れない。同じ境遇で苦しんでいる教員は全国にいるはずで、今後似たような訴訟が増えるのではないか」
--モンスターペアレントなど、近年の学校問題の原因は
「教員の能力低下よりも、社会的な背景を考える必要がある。この30年ほどで、学校を取り巻く状況は大きく変わった。それ以前、児童・生徒やその親は教師に一目置いていた。学校を出ないと一人前の社会人になれないという共通了解があったからだ。教師に不満があった場合でも、親は先生の言うことをよく聞けと言って、学校の役割を駄目にしないようにしてきた。だが世の中が豊かになり、社会人にならなければという切迫感が薄れ、個性の尊重や自由、平等といった考え方が普及した結果、先生も同じ人間なのに子供の自由を侵害するのはおかしいとの声が上がるようになってきた」
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