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さよなら校庭の芝生、高線量で決断 福島・桑折の小学校

2011年6月16日14時12分

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写真:伊達崎小学校の校庭で行われた芝生をはぎ取る作業=16日午前9時、福島県桑折町、金子淳撮影拡大伊達崎小学校の校庭で行われた芝生をはぎ取る作業=16日午前9時、福島県桑折町、金子淳撮影

写真:芝生の苗は児童や地域住民が一緒になって植えた=昨年6月26日、福島県桑折町下郡の伊達崎小学校、同小提供拡大芝生の苗は児童や地域住民が一緒になって植えた=昨年6月26日、福島県桑折町下郡の伊達崎小学校、同小提供

 福島県内の学校で校庭の表土除去が進む中、伊達崎(だんざき)小学校(同県桑折町)で16日、校庭に敷き詰めた芝生をはぎ取る作業が始まった。芝生は1年前、児童や地域の人たちが一緒になって植えた。校庭が全面芝生なのは県内の公立小中学校で同小だけで、自慢の芝生だった。先生や保護者らは「芝生の放射線量を下げるためで、児童の健康には代えられない」と苦渋の決断を迫られた。

 16日朝、ショベルカー2台が音を立て、芝生を剥がした。トラックは芝生を積み、校庭の隅に掘った穴に落とした。高橋徹校長は「なくなるのはあっという間だね」とつぶやいた。全校児童108人はこの日、作業で生じる土ぼこりを避けるため、近くの公園に遠足に出かけた。

 同小が、約5千平方メートルの校庭全面に芝生を植えたのは昨年6月。児童や先生、地域住民ら300人以上が一緒に汗を流して作業をした。全面芝生は県内の公立小中学校で唯一で、300平方メートル以上が芝生化されているのも、ほかに15小中学校だけだ。

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