実戦重視
今日はまた良い天気ですね。暖かい。プロ野球もキャンプが終わり、オープン戦が始まりました。いよいよ春はもうすぐそこに。私は四季の中では春が一番好きです。春が好き、というより桜が好きなのです。桜が咲いてくると、なんかこう心が躍ります。もちろん雅楽とも相性バッチリで、桜の木の下で酒でも飲みながら笛を吹く、なんて最高じゃないですか。日本人として生まれて本当に良かったと思う瞬間です。こういったお遊びの雅楽では無く装束を付けフル編成による演奏会も開催しています。今年も4月9日に難波八阪神社で開催します。半野外の獅子殿での開催ですので、境内の桜の花びらが舞台に舞い込むかも。はー、宜しいじゃないですか。
さて今日はその難波で合奏練習を行います。二時間の合奏練習ですが、その内容は実にハード。そしてその合奏を、今月から二度に増やすことにしました。一か月に一回だと日程が合わなくて参加出来ない人もいますし、また合奏出来る機会を増やすことは雅楽の上達への最短の近道でもあると思います。合奏練習には打物と絃物も用意しています。管楽器が吹き疲れたらこういった楽器の稽古をして頂ければ、との趣旨から。絃物の調絃の関係上、調子は統一させて頂いております。3月までは平調。4月からは双調に移行します(6月まで)。
延拍子の管絃は全員が吹けないでしょうからカバーする事は出来ませんが、その他の曲を全部稽古する勢いで合奏に臨みます。
このブログでも何度も何度も書いていますが、雅楽というのは合奏が全てです。そしてそれは当たり前ですが、合奏練習というのは一人で出来る稽古ではありません。気の合う仲間というのが雅楽上達の近道、とも言えるのかも知れません。自分一人で上手くなるのではなく、参加者全員で上達する、そんな合奏会が開催出来れば良いなあとずっと考えていました。それは夢では無く、最近は実現出来てきました。私自身、こんなに合奏練習を繰り返した事はありませんでした。私は雅楽を始めて今年で25年になりますが、こんなに合奏を繰り返しているのはこの三年程。この三年でかなり変化が現れました。まず、何時間吹いても負けない、折れない心が身に付きました(笑)。
私は野球が好きなので、すぐに雅楽と野球との繋がりを考えてしまいます。野球のキャンプでは基礎体力トレーニング・特守特打、どちらかというと自分と向き合う練習。これらの練習をじっくりと出来るのは一年でこの時期だけ。そして紅白戦に始まりオープン戦と移ります。実戦形式ですね。如何に体力があっても、如何にブルペンで150キロが出ても、ランチ特打でサク越えを連発しても、実践で役に立たなかったら何の意味もありません。それよりも実戦で実力を発揮できる人の方が上。結果が全てなのですよ。雅楽に置き換えると、キャンプはロングトーンであり、オープン戦は合奏練習。そして公式戦である演奏会に備える訳です。プロ野球では最近紅白戦とオープン戦の間に練習試合、というのが増えました。これも実戦重視、という考えの表れでしょう。確かに雅楽でも大勢で管別稽古するよりは合奏練習をした方が実践的ではあります。という事で、私は実践的な合奏練習を推奨している訳です。
同じテーマの最新記事
- 漆塗加工(2) 05月29日
- 漆塗加工(1) 05月28日
- 最終目標 05月17日
- 最新の記事一覧 >>