グランパスのJ1通算300勝目もストイコビッチ監督だった。昨年、ベンゲル監督の持っていた最多勝利数「47」を上回り、さらにクラブ史上初のJ1優勝も成し遂げた。監督としての功績を次々と積み上げている。それでもピクシー監督には客観的な数字よりも、はるかに確かな手応えをチームから感じている。「思っていたことをすべて表現できた」と、試合内容を喜んだ。2点をリードして折り返しても、ハーフタイムの指示は「0−0だと思って得点を狙え」。攻撃の手を緩めなかった。言葉通り、試合終了直前に、田中隼が移籍3年目で初得点。
今季初の3連勝で、消化試合が1試合少ない中でも7位に浮上。開幕直後に同時進行で行われていたアジア・チャンピオンズリーグでは敗退したが、徐々に態勢を整え、最大の目標であるリーグ連覇に向けて、本来の強さを見せ始めた。 (伊東朋子)