FacebookJapanの児玉さんが講演すると聞いて、アカデミーヒルズのセミナーに参加しています。
受付の女性に聞いてみたら、録音・録画とかじゃなければブログ公開OKとのことだったので議事メモ公開します。これからアカデミーヒルズに確認のメール出すんですけど、内容チェックしてもらってだめだったら記事ごと消えるかも知れないので早めにご確認ください。
■しゃべる児玉太郎
- Facebook日本代表、児玉太郎
- 考え方とか態度がアメリカっぽい。後腐れがない。(湯川談)
- Facebookでのミッションはユーザー数を増やすこと。
- 就任直後、大企業の役員と連日あったがユーザは増えなかった。
- 講演依頼がたくさんきたので出ていってみたがユーザーは増えなかった。
- 講演参加者はすでにFacebookユーザーだった。7回目ではじめて気づいた。
- テレビなどメディアの取材にも出てみたが、ユーザーはそれほど増えなかった。
- バラエティ番組でFacebookの名前が出たらユーザーが増えた。児玉太郎意味なし。
- 「ユーザーを増やす」とは何かを3ヶ月かけて学んだ瞬間。
- 日本でもマーク・ザッカーバーグが辿ってきた軌跡を辿って行きたい。いきなり全部実名じゃ無理だけど、信頼の輪を少しずつ広げていけば可能だと思った。
- そのために日本のトップ企業と組んでいく。最初にリクルートと組んだ(米国ではインターンしながら内定を取っていく)。FacebookがあればOB訪問いらなくなるじゃん、就活変わるじゃん、という話をしたらリクルートも乗ってきた。
- リクルートと一緒に「コネクションサーチ」機能を作った。「就活生」のようなステータスや、「志望業界」などを選択し、自分のOBで、自分の志望業界にいる人が全部出てくる。共通の友達も表示される。去年はユーザー数がしょぼかったので話題にならなかったが、今年は結構使えるはず。
- こういう使い方ができるのも実名だからこそ。
- コネクションサーチは日本独自の機能。海外に行くと非表示になる。
- 恥ずかしいが、日本のためにやってる。人口減りすぎ。世界に出て行くための土壌を作りたい。
- 国内の競合ばかり意識している。みんなで協力して外に出て行ったらいい。
- Facebookのおさらい
- Facebookは一人ひとりに対して機能をオン・オフできる仕組みを持っている。
- 社員だけの機能とかがあるが、見なかったことにする。
- FacebookのPVはほとんどがウォールで消費される。ウォールだけ見ていればだいたい済む。
- Facebookページは企業のホームページみたいなものだが、これまでのホームページにはない機能を有している。
- Facebook上で行ったユーザーの行動は、その友達に瞬時に伝わる。企業が意図しないところで偶発的に導線がつながっていく。
- Facebookページで「いいね」するとその企業やサービス、個人の情報がどんどん入ってくる。
- だれでも広告を出す事ができる。(セルフアド)
- Facebookの広告は「人」を買う。
- どこの、どんな、だれに広告を出すかを決める。だれだれの友達、ということもできる。
- ステータスを「婚約中」にしたり関心を「指輪」にすると、結婚式場の広告が出まくる。
- Yahooや新聞の広告は「場所」を買う。
- リスティング広告は「キーワード」を買う。
- Facebookの広告は「人」を買う。
- 実名だからすごいこと
- 実名だからこそできることがいっぱいある。
- コネクションサーチ。
- 実名でやることで「リアルライフ」に恩恵が得られる。もっと素晴らしい生活が送れる。
- 前述のコネクションサーチもそう。
- 実名だからこそできることがいっぱいある。
- Facebook怖くないの
- そのうち競合になるんじゃないの。Facebookオークション、Facebookショッピング、そんなことはしません。プラットフォーマーとしての立場に徹底していきたい。
- でもFacebook占いは個人的にちょっとやりたい(笑)
- ユーザーの情報はユーザーのもの。アプリで外部に出しているが、それはユーザーが自分自身で許諾するから。
- Amazonにデータを渡すとレコメンド内容が変化する。誕生日の友達や、自分の趣味に応じた書籍が表示される。データを提供しているが、そこから一切レベニューは得ていない。
- データの提供で世の中が変わってほしいと思ってる。競合サービスを出してしまったらその相手とは組めない。その先の「みなさん」の生活を変えられない。だから既存サービスと競合するようなことはしない。
- Facebookが持っている情報は、必ずビジネスの役に立つ。だからどんどん利用して欲しい。
- そのうち競合になるんじゃないの。Facebookオークション、Facebookショッピング、そんなことはしません。プラットフォーマーとしての立場に徹底していきたい。
- Facebookは一人ひとりに対して機能をオン・オフできる仕組みを持っている。
- 最後に
- あんまり寝てる人がいないってことはそれなりに喋れたんじゃないかと思う。
■失礼な男(湯川さん)が出てきた。
- 目が赤いけど(湯川)
- 先週チェックインクーポン出したんで。(児玉)
- チェックインしたことが友達に表示されるサービス。
- チェックインクーポンはチェックインした店舗が提供してくれるクーポンが使えるサービス。
- リリース後、色々あって寝てない。(児玉)
- 先週チェックインクーポン出したんで。(児玉)
- チェックインクーポン使ってる会社って?(湯川)
- 世界中で20億人のネットユーザーを全員繋げたい。日本にはそのうち1億人いるんで頑張るよ。(児玉)
- 日本人1億人Facebookユーザーにしたら大富豪にしてもらいたい。(児玉)
- 日本はFacebook内でもトッププライオリティ中のトッププライオリティ。なんでも手伝ってくれる。
- 「文字化けってなんじゃ」というところから始まって、なにもしないで待ってると3時間後に直る。こんな幸せな外資系企業はない。
- 会員数どのくらい?(湯川)
- 広告の対象として表示されるユーザー数は間違ってたらまずいんで少しすくなめにだしてる。(児玉)
- 300万人くらい。
- それって順調?(湯川)
- 数にはそんなにこだわっていない。点と線を繋げたい。ユーザー数ではなく、ユーザー間の繋がりがきちんと出来ていることが大切。(児玉)
- でも最終的には1億人にしたい。
- 超えるとユーザーがばんばん増えるというティッピングポイント。日本では超えた?(湯川)
- 日本語での利用者が英語での利用者を超えたときをティッピングポイントならば、もう超えている。(児玉)
- mixiとは競合してる?今後どうなっていく?(湯川)
- 競合しているつもりはない。(児玉)
- Facebookをどう作ろうかはわかっているが、世の中の総意としてどうなっていくかはわかりようがない。プラットフォームとして世の人々の生活を変えていく、ここに徹底していく。(児玉)
- 住み分けされる部分はそのままいくんだと思う。日本は匿名インターネットできたし、匿名のサービスはそれで面白い。ユーザー数も減ってない。(児玉)
- 戸籍のようなサービスになっていく?(湯川)
- やめづらいとは思う。電話のような、欠かせない生活インフラになっていくと思う。(児玉)
- 複数アカウント作っても管理できっこない。自然と一人ひとつになっていくなら戸籍みたいなのかもしれない。(児玉)
- 海外では人間関係における仕事とプライベートの境目が曖昧。それでも管理できるようにできている。(児玉)
- 複数アカウント作ってるとストップされちゃうんですよね?(湯川)
- 社内の事情は言えないが、わかっちゃう。(以下、しばらく児玉)
- 迷惑な人はわかっちゃうのでやめてもらう。
- 自分の写真を保存するデータベースとして使っている人。
- 友だち申請だしまくる人。Facebookページのファン全員に友だち申請を出すとか。
- 知っている人以外を友達にすると大変な機能が陳腐化する。知らない人の誕生日情報とか出てきても意味が無い。
- 急に国が変わると本人確認のため友達当てクイズが出る。5人当てないとだめ。
- 犬猫の写真をプロフィールにする人は友達当てクイズの時に困るからやめてもらう。
- 「人間じゃないですよね?」というダイアログを出すかもしれない。
- 自分じゃない写真を選ぶのは、「自分の写真を自分で選ぶのが恥ずかしいから」じゃないかと思っている。
- 埋もれていたプロフィール写真の「提案」機能を引っ張り出してみた。日本人は友達が選べば断らないんじゃないかと思った。
- 日本では「実名危ない」という教育をしてきた。日本で問題はなかったのか。(湯川)
- 実名でコメントするやつなんかいるのかよ、と思ったがみんなガンガンやってる。世間の見る目があるから、あからさまに危ないことはできなくなり、比較的安全なネット環境が生まれる。(児玉)
- 個々人が責任を持って行動することで管理コストが安くなる。企業からも素晴らしいというコメントを貰っている。(児玉)
- TechWaveでもコメント欄を実名にしたら有れなくなり、建設的な議論が生まれるようになった。(湯川)
- 実名の強さを実感している人は多い。人間関係がスムーズに動き出したと。(湯川)
- Facebookってこれからどこで設けていくのか?(湯川)
- とりあえず今社員の給料を払うだけのお金は広告で稼げてる。会社も効率化されているので少ない人数で運営していけてる。(児玉)
- いくつかの収入の柱は模索していくが、既存ビジネスの領域を独占していくことはない。何かやる場合でも利用者の既存ビジネスの力になりながら、相互に利益をもたらす方向を志向したい。
- 株式公開によって会社の方針が変わることは?(湯川)
- 株式公開についてはコメントする立場にない(児玉)
- 世の中をつなげてオープンに、のような基本理念はぶれないと信じたい。小さくまとまりたくはない。
- ソーシャルを使って既存のビジネス業界がどのように変わるか。(湯川)
- 全てが変わると思うが、大小はある。例えば鉄鋼業界が変わるのは遅い。(児玉)
- コネクションサーチはコンセプトカー。こうなったらいいな、という未来を具現化している。このようなとっかかりを元に、Facebookを使うみんなで考えて欲しい。(児玉)
- ソーシャルをどう使うか、ではなくて「◯◯(既存ビジネス)×ソーシャル」で一体何が起こるのか、クリエイティブな発想が次のステップを創りだしていく。(児玉)
- 実名非公開での議論はものすごい。TwitterはFacebookの100倍のフォロワーがいるが、個人的な質問を投げたときのレスポンス数、回答の精度はFacebookの方が高い。
- 「既存ビジネス×ソーシャル」で何が起こるか、単純なものではない。何日も徹夜して考え抜く必要があるが、苦労して生み出すアイデアは業界を変えるインパクトがあるかも知れない。(児玉)
- 既存ビジネスのライバルは今までと同じではない。新しいテクノロジを知り尽くした新興企業だ。(児玉)
- ソーシャルのプロが生み出すのではない、既存ビジネスを知り尽くしたプロと技術が融合してこそ生まれる。
■質疑応答
疲れたのと、危ない話が多いのでここまでとさせてください。この質疑応答が一番面白いかも。
■感想
- Facebookは実社会。匿名ネットとは全く別物で、これからも共存していく。
匿名ネットは素の自分になれる、でもかりそめのものかもしれない。
実名にはリスクもあるが、メリットは自分自身に返ってくるし、それは自分の歴史に蓄積される。
ユーザーはそれぞれのネットを行き来しながら、 自分の人生をより楽しむべきだ。
今日間近で見てわかったんですが、私別の人を児玉さんだと勘違いしていました。
あと、Facebookのやることが見事に人や企業を巻き込むのには、色々な立場のユーザー(ユーザー、企業、業界、社会、世界)のことを日々本気で真剣に考える、そういう通念というか、根底に流れる感覚があるのだなー、と感じます。とにかく自分たちがもっている技術や知識で何かを、世界を変える。「世界を変える」ことを考えられる仕事ってなんだかすげぇなあ、と思いました。
一応受付の人に確認の上、児玉×湯川対談ブログにしました。これから記事見せて再確認します。消えたらゴメンナサイ。→「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏) http://looo.ps/kQdYae
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[NEWS]弊社ループス許直人の記事です。「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏) http://t.co/Qk4wiFF via @looops_naoto #academyhills
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ありがたいまとめ◆「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏) « Looops 直人の備忘録 http://bit.ly/kcTOmr
本日講演会に参加してきました!ループス許 直人さんのメモブログご紹介させていただきます。すごくわかりやすいです。 http://fb.me/13HkAbucO
「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏)
「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏) http://htn.to/wtxHVS
「Facebookが変える世界と日本」メモ(児玉氏、湯川氏)
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