東京電力福島第一原発の復旧作業で汚染された車両を洗う仕事に携わりながら、福島県いわき市のライブハウスや路上で「被災地の声」を歌っている男性がいる。「斎藤悠志(ゆうし)」の名で活動する同市在住の佐藤賢治さん(28)。ふるさとの同県富岡町に戻る日を願って書いた歌だ。
生まれた街は原発事故で放射線まみれ/アイツの家は津波で流されちまった/一緒に見た桜もお前と遊んだ海も/全部全部……汚染されちまった
4月初め、「いまの気持ちを歌に残しておきたい」とつくったのが「被災地の声」だ。5月中旬にも、被災したいわき市内のライブハウスで歌った。