満月が地球の陰にすっぽりと隠れてしまう「皆既月食」が16日朝早く、日本では半年ぶりに沖縄県などで観測されました。
「皆既月食」は、太陽と地球、そして月が一直線上に並んだときに起きる現象で、地球の陰にすっぽりと隠された月が、地球の大気の層で屈折した僅かな光を受けて、赤黒く輝くのが特徴です。日本で見られるのは、去年12月の北海道以来、半年ぶりで、月の入りに近い時間帯だったため、西の空の低い位置で見られ、沖縄県では午前3時22分から満月が左上から欠け始めて部分月食が始まり、1時間後の午前4時22分に、月全体が隠されて「皆既月食」になりました。今回は、関東から西の地域で観測できる可能性がありましたが、前線の影響で曇りや雨のところが多くなり、実際に見ることができたのは、梅雨明けした沖縄県など一部の地域に限られました。国立天文台によりますと、次に起きる「皆既月食」は、ことしの12月10日で、この時は、今回より条件がよく全国で観測できるということです。