松山西署は25日、郵便物から普通為替証書を抜き取って架空の名前を書いて換金したとして、松山市和気町2、郵便事業会社四国支社松山西支店の元郵便課総括課長代理、芝正輝容疑者(59)を、有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕した。
容疑は昨年8月12日、同市下伊台町の松山伊台郵便局で、郵便物から抜き取った普通為替証書5通を、受取人欄に架空の住所・氏名を記入するなどして、計5万8400円を換金したとしている。同署によると、容疑を認めているという。
同署や同支社によると、芝容疑者は県内の郵便物がすべて集まる同支店で、郵便物検査を担当。約270人いる同課で、課長ら4人に次ぐ地位だったが、09年7月から昨年11月、郵便物から証書約100通を抜き取り、約146万円を換金したとみられる。昨年11月、顧客から「郵便物が届かない」との苦情があり発覚。同容疑者が「遊興費に使った」などと不正を認めたため、同支社は同12月、懲戒解雇している。
同支社は「お客さまに多大な迷惑をかけ申し訳ない。朝礼や研修などでコンプライアンス意識を徹底させる」としている。【村田拓也、藤田文亮】
毎日新聞 2011年5月26日 地方版