どんな出来事でもそうですが、
物事には
プラス(良い面、メリット)と、
マイナス(悪い面、デメリット)がありますよね。
私たちは、
プラスとマイナスを天秤にかけながら、何かを選んだり決めたりしています。
しかし、このプラスとマイナスという考え方も
ちょっと見方を間違えると、思い込みになってしまったり、
自己否定を起こしてしまいますので注意が必要です。
そこで、今回は「プラスマイナス」について書いていきたいと思います。
<プラスマイナスゼロの法則>
例を出して考えていく方がわかりやすいので、
まずは具体的な例から進めてみますね。
例えば。
ある先生がいたとします。仮にA先生としますね。
A先生は、とにかく子供が大好きで可愛くて仕方ない、といった感じで
子供が初めて縄跳びを飛べた、とわかると、
それはもう大声で大喜びし、子供を抱きしめます
それ程に、子供が大好きで、愛していて、それを
表現できてしまう人だったとします。
逆に。
B先生は、自由な発想の持ち主で、受け入れも広く、
子供が何をしても、その子の自由を大切に考える方だったとします。
子供の自由、自分で選ぶ事を優先しますから、
あまり「あれをしなさい、これをしなさい」は言いませんし、
過干渉をしないように気を配っています。
こういう考え方ですので、同じように縄跳びが出来たとしても、大声で喜んだり、抱きしめたりすることはありません。
もちろん、「良かったなあ」とは思いますが、あくまで、
子供が自分で努力して、自分で納得する事を優先しています。
この二人の先生を見て、いかがでしょうか。
「どちらが正しい」という話ではないですよね。
ただ、A先生の方が、
「愛情がよく見えるように表現されているので、少し良いのかな
」くらいの感覚でしょうか。
では、B先生が、A先生を見て、
「私は感情のない人間なんだろうか。もっと感動してあげたら子供も喜んで、よく育つだろうか」
と考えていたとします。
これはどうでしょう?
考え方は色々あると思いますが、私は
「プラスマイナスでゼロなので、マイナスの方も見てから、
お好きな方を選べば良いんじゃないでしょうか」
と言っています。
この場合、何がプラスマイナスかと言いますと。
逆に、子供が何かしら悪いことや失敗をした時の事を、考えてみたいと思います。
もし子供が誰かに軽い怪我をさせたとしますよね。
この時、A先生は、こういった性格の方ですから、
怒りや悲しみも大声で、激しく、全てを子供にぶつけていく事が多くなります。
逆にB先生はというと、あくまで子供が自分で考えて、
自分で謝る事ができるように導いてあげる事になりますよね。
この場合はどうでしょう。
むしろB先生の方が、冷静に子供を導いてあげていますし、
大人の感情をぶつける事をしていないので、
大人としての節度があるように見えなくもありませんよね。
結局のところ、プラスマイナスですよね。
A先生は、100の愛や喜び(プラス)を注ぐ代わりに、怒りや悲しみ(マイナス)も100ぶつけていきます。
B先生は、10しか愛や喜び(プラス)を表現しませんが、怒りや悲しみ(マイナス)も10で済んでしまいます。
B先生が、無理に100の愛情を表現しようと努力して、怒る時は10のままでいようとすると、
B先生の中に矛盾やストレス、ゆがみ、違和感が溜まっていきますので、
短い間は出来たとしても、いずれB先生自身が苦しくなってしまいます。
結局、長い目でみると、
必ずプラスとマイナスが釣り合いの取れている状態に
落ち着いてくる、という事ですよね。
つまり、
プラスもマイナスも100まで出して全力で生きる事に価値を感じるか、
相手を尊重して、プラスもマイナスも10程度に静かに生きる事に価値を感じるか、
この違いしかありませんよね。
ただ違うだけ。
どちらが正しい訳でもないですよね。
そして、自分がどちらを選びたいと思うか。
それだけですよね。
でも、相手のプラス部分だけを見て、「自分もああなればな」と思ってしまうのも人間です
そんな時は、
「どんなマイナスがあって、プラスマイナスゼロになっているんだろう?」と
考えてみる事で、
ないものねだりや、劣等感、負い目、引け目を自分から手放す事が出来ます。
「他人と比較しない」という考え方をする時に、とても大切な考え方だと
私は思っています。
何かのご参考になれれば幸いです。