- [PR]
[政治]ニュース トピック:自民党
支持率低下に焦る自民党 問責決議案も世論次第
菅直人首相が続投意欲を強めていることに、自民党執行部が危機感を募らせている。内閣不信任決議案が否決されたうえ、有権者の間で「自民党は震災対策より政局優先」との見方が出ているためか、政党支持率もじりじり下落。野党が多数を握る参院で問責決議案を可決させて退陣に追い込む策も、世論の理解が得られなければおぼつかない。焦燥感は高まる一方だ。
「自民党が意地悪でもしていると思われているんじゃないかね」
14日の党役員会で、野田毅元自治相は各種世論調査で自民党の支持率が下がっていることについて、こう指摘した。他の役員も「菅首相ではダメだという点を発信しなきゃいかん」などと危機感を口にした。
5月28、29両日の産経新聞とFNNの合同世論調査の政党支持率では、自民党が民主党を3ポイント上回った。しかし、6月11、12両日の朝日新聞調査では民主党が自民党を3ポイント上回った。その他の調査でも自民党が民主党に逆転されるケースが出てきている。
石破茂政調会長は14日の記者会見で「支持率下落はわれわれの説明が不十分だからだ。永田町と世論の乖(かい)離(り)を埋める努力をすべきだ。大いに反省したい」と低姿勢に終始した。
自民党への世論の支持が弱まると、首相を退陣に追い込むための問責決議案の提出が難しくなる。衆院の内閣不信任決議と異なり、参院の問責決議には法的拘束力がなく、可決したとしても首相が続投するなら欠席戦術で対抗するしかない。そのときに、世論の支持がなければ批判の矛先が自民党に向かってしまう可能性があるためだ。
小坂憲次参院幹事長は14日、首相問責決議案の提出について「何が何でも出さなくてはいけないという問題ではない。世論の要請がどれだけ強いかが問題だ」と述べた。ただ、菅首相退陣を迫ってきた党執行部は「首相を辞めさせられなければ党内が持たない」と焦りを隠せない。問責決議案提出も含めて菅首相を退陣に追い込めるか。22日の会期末が迫る中、自民党は正念場を迎えている。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]