2011年6月12日1時1分
ハンブルクの青空市場は産地直送の新鮮な野菜が売り。だが、八百屋の客足はまばらだった=9日、伊東写す
ハンブルクの青空市場の八百屋。客足はまばらで、店主は暇を持て余していた=9日、伊東写す
ハンブルク郊外の農場で、有機栽培したキュウリを手に取る農家。家畜肥料を使っているため、O(オー)104の発生拡大当初は疑いの目を向けられたという=9日、伊東写す
欧州で猛威をふるう腸管出血性大腸菌O(オー)104のあおりで、感染の中心地ドイツ北部の八百屋や農家が悲鳴をあげている。当初、キュウリなどの生野菜が「犯人」扱いされたため、売り上げが急減した。原因究明にもたつく政府や地元当局への不信は募るばかりだ。
ドイツ北部の大都市ハンブルク。住宅街の市場に並ぶ八百屋は、昼前のかき入れ時にもかかわらず客足は少ない。祖父の代から野菜を売るアンスト・プリゲさん(46)は「売り上げは感染拡大前の半分。キュウリ以外の野菜も売れない。(1986年の)チェルノブイリ原発事故以来の風評被害だ」と肩を落とす。
ハンブルクの北東約50キロの街リューベックのレストラン「カトッフェル・ケラー」は、5月中旬に飲食をした客から感染者17人、死者1人が出た。1日平均約200人だった客は50人に激減し、「人殺し」となじる電話までかかってきた。店主のヨアヒム・ベルガーさん(67)は「店の料理を食べた従業員25人はみんな健康だし、検便の結果もシロだったのに。店はどうなるのか」と不安をもらす。