漆塗加工(1)

2011-05-28 23:59:59 Theme: 雅楽関係

 今日・明日は皆様にお知らせです。営業文章が嫌いな方はスルーして下さい。

 私は生徒さんから、笛の注文をよく頼まれます。一年に一回、贔屓の笛師の方にまとめて注文し、一年に一回笛を買う事が出来る機会を作っています。もちろん、生徒さんが自分で楽器屋などで購入してくる場合もあります。この世界は狭いので、作者や値段などは見れば一発で分かります。仮に仲介の人が入った場合など、いくらマージンを乗せられているかまで分かります。

 …今日はこんな話では無い(笑)。本題はここから。笛は竹製で、しかも高価です。プラ管の30本分の値段に相当します。なのでプラ管の時のように布の袋と言う訳にはいかず、管筒を買う必要があります。この管筒も銀細工が付いていたりと結構手間がかかっています。筒、というには安くない金額がついています。つまりは、笛が高価なのに加えてそこそこの値段のする管筒も購入しなければなりません。これは結構辛いのです。

 今、私が紹介している業者の管筒の値段です(税抜き)。

・単管筒(龍笛一本のみの筒)桜材15000円 カシュー塗17000円 漆塗22000

・連管筒(龍笛×高麗笛の筒)桜材38000円 カシュー塗45000円 漆塗150000

 結構するでしょ。ここでまず問題は、単管筒にするか連管筒にするか?という選択です。高麗笛は必要が無い、と言ったらそれまで。でも雅楽の笛の稽古、という場面においてはやはり高麗笛は避けて通れません。高麗笛ももちろんケースが必要ですから、ちょっと無理して連管を買う方が結局は得なのです。単管筒は、連管筒を買った後は殆ど使いませんので。いちいち入れ替える、という人もいるでしょうが、私は一度もありません。手元の単管筒は全く使用していません。で、連管筒を購入する、となるとまず漆塗には手が出ません。笛と同じ程の値段なのですから。で、桜材か、ちょっと頑張ってカシュー(合成漆)塗に落ち着く訳です。でも、お金に余裕があればやはり黒漆塗の連管筒が欲しい!というのが、笛吹き共通の願いでしょう。

 一度買ってしまった管筒は、やはり壊れるまで使うでしょう。仮にお金が溜まって漆塗を買ったとしても、それまで使っていた管筒がもったいなく思いますよね。そこで考えました。今使っている管筒をリニューアルすればどうか?と。具体的には、桜材の管筒に漆を塗ってしまうのです。でも素人が漆を扱うのは多分の無理があります。まずかぶれてどうしょうもないと思います。普通の塗料を塗るのとは訳が違うのです。

 ここで、私の後輩の漆職人が登場します。以下の金額で漆塗加工を行ってくれるそうです。(税抜き価格)

・単管筒 本漆呂色仕上 15000円  輪島塗呂色仕上 25000

・連管筒 本漆呂色仕上 55000円  輪島塗呂色仕上 80000

 工法などの詳細は明日の記事で。管筒が割れている、とお悩みの方は輪島塗をお勧めします。まず割れを完璧に直して塗装するのでまず分かりません。私も下部が割れてボロボロでしたが、全く分からなくなりました。修理を考えている方にもお勧めですよ。

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