東京電力は15日、福島第1原子力発電所の放射性物質を高濃度に含む汚染水の処理に向け、仏アレバ社製装置の試運転を午後から始めると発表した。まずは低濃度の汚染水を8時間流し、除去性能を確かめる。米キュリオン社製装置と組み合わせた最終試験も実施し、17日から高濃度汚染水を処理する計画だ。事故直後から支援に名乗りを上げた仏社の技術が効果を上げるかどうかが収束時期を左右する。
汚染水の浄化装置は機械油などを除去し、キュリオンの装置で放射性セシウムやヨウ素を取り除く。次にアレバの装置でセシウムやストロンチウムなどを薬剤で沈殿させる。汚染水は1日に1200トンを処理する。処理水は海水の塩分を除き、原子炉への冷却水に再利用する。「循環注水冷却」は7月上旬を目指す。
東電によると、これまでにキュリオン製の装置だけを動かし、セシウムを最大3300分の1に減らせたという。アレバの装置を併用し、最終的には放射性物質の濃度を1万分の1に減らせるとみている。
また東電は15日、原子炉建屋の洗浄実験も始めると発表した。床に付着した放射性物質を高圧ジェット水や薬液ではぎ取る。
福島第1原発では、すでに汚染水が10万5000トン程度たまっている。原子炉へ冷却水を注いでおり、現在も増え続けている。東電は15日午前から1号機の原子炉への注水量を1時間当たり0.5トン減らした。東電は汚染水の移送先を当面確保しているが、今月末にも建屋とつながる立て坑からあふれる恐れがある。
東京電力、アレバ、キュリオン、汚染水
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予想最大電力:3460万kW14時~15時
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