一致団結
演奏会の度に集まる我々。今回は一か月に三回と言う緊密スケジュールでしたが、普段は三ヶ月～半年に一回集まる程度。酒好きな我々は当然晩は大宴会となります。その際、色々と意見交換を交わすのですが、これが何よりの情報源です。一昨日の金沢においても、東京・大阪・名古屋・和歌山・奈良・神戸そして金沢の演奏家が集まりました。まずはその土地土地の雅楽の活動状況を報告し合います。フラットな意見交換というのは非常に有意義です。疑問点があればその場で質問し、その場で答えを得られる訳ですから。「隣の家の花は赤い」という諺があります。他の土地の雅楽が非常に羨ましく思います。そして自分が周りから羨ましく思われます。何か不思議な感じです。話題は次第にそれぞれの先生の話になります。だいたい殆ど皆が先生についていますので、違う先生の話を聞くだけでも非常に勉強になります。中には超レアな情報を持つ者もいて、さながら雅楽サミットと言った感じです。
雅楽は一人で出来ない音楽です。皆で協力し、一致団結して完成させなければなりません。もちろんのこと、個々の技術が高く無ければ良い雅楽は成り立ちません。個と団の実力双方が求められ、しかもそれをまとめる指揮者がいないというあり得ない状況です。大抵はメンバーを固定し、一年間課題曲を稽古しその演目で舞台に上がる、というのが一般的。笛なら笛の配役ばかりだし、琵琶なら琵琶。公演パンフレットに名前が出ますので、面識が無くても名前ぐらいは覚えてしまいます（毎年同じ配役ですので）。たまに上手い人を見つけると、何だか嬉しくなって情報を集めます。この世界は狭いです。直接その人と面識が無くても、どこかに絶対その人を知っている友人がいるものです。事実、今までそうやって情報を集めてきてダメだった事はありません。だいたい、誰に習っているのかは予測できるし、多分この辺りに知り合いがいるんじゃないかな？と予想すればほぼ当たり、です。…ということは私もそうやって調べられているのかな？まあやましい部分はありませんので、どうぞどうぞという感じですが。私はＨＰなどにメールアドレスを記載していますので、私に興味のある方はそんな遠回りせずに直接メールをください。で、是非飲みましょう。酒を飲めば私の事がすぐに分かると思います。雅楽以外何の取り柄の無い人間だという事がすぐに分かりますよ（笑）。
さて、今回も爆弾発言がありました。他より情報は聞いていたのですが、今回本人と話していて詳しい情報を得ました。感想は、「大したものだなあ」と言う事。ともすれば自分が一番頑張っていると錯覚してしまうのですが、どうしてどうして。自分の出来ない事をされるのははっきり言って悔しいです（笑）。ですが逆にパワーも生まれます。自分だって負けるものか！と。40歳を前にして若手も何も無いでしょうが、この無尽蔵なパワーを大人の皆さまが受け取って下さったら、世の中は変わると思います。それは雅楽だけに限った話では無いのでしょうが。今回の演奏は、私の他９名、総勢10名で為し得た結果であり成果であります。今後もこういう活動を続けて、お互い助け合っていくことが出来れば、これは鬼に金棒ですね。