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【大リーグ】

イチロー「自分のことで必死」 3試合連続マルチ&2盗塁

2011年6月15日 紙面から

エンゼルス戦の1回、中前打で出塁し、ケネディの二塁打で三塁を回るマリナーズのイチロー=セーフコ・フィールド(共同)

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 【シアトル秋野未知】なりふり構っちゃいられねえ!! マリナーズ・イチロー外野手(37)が13日(日本時間14日)のエンゼルス戦で3試合連続マルチ安打。今季4度目の2盗塁も決め、日本球界歴代2位相当となる日米通算598(日199、米399)盗塁とした。10日の休養後から復調を見せる背番号51は「もう自分のことで必死」と11年連続200安打へ向け、ガムシャラに突き進む。

 “らしい”姿を随所に見せた。1点を追う1回の第1打席。ハレンの変化球をきれいに中前に運ぶクリーンヒットで出塁すると、衰え知らずの脚力を披露する。今季15個目の盗塁成功。2死後、ケネディの二塁打で悠々と同点ホームを踏んだ。

 見せ場はこれだけじゃない。5回1死二塁で迎えた第3打席。三塁前に絶妙なセーフティーバントを決め、休養後はこれで3試合連続マルチ安打だ。さらに二盗成功。今季4度目の1試合2盗塁で日米通算600まであと2、メジャー通算400盗塁に王手をかけた。

 そんな完全復調を予感させるグラウンド内の働きとは裏腹に、“らしくない”のが試合後のコメントだった。2番ライアンとの1、2番コンビの呼吸に関して問われると「ていうか、自分のことで必死」。華麗なプレーでファンを魅了してきた男が、泥くさくガムシャラにプレーに没頭。そこには現状で175安打ペースと落ち込む数字を軌道修正したい強い思いがあるのは想像に難くない。

 「今日はらしいプレーが見られた? 答えなきゃいけないかね。勝手にやっといて」。イチローは報道陣に対し、突き放すように吐き捨てて会見を締めくくった。

 その一方、首脳陣は完全復調の気配を見せた安打製造機に確かな手応えを感じ取った。ウェッジ監督だ。「私は彼が正しい方向へ進んでいると思っている。バントで何かが起こるように仕掛け、アグレッシブに走塁し、得点につなげた。この3試合は良いプレーを見せてくれている」。チームは守備の乱れから逆転負けを喫したが、イチローの働きは明るい材料。遮二無二、プレーに没頭する背番号51に怒濤(どとう)の巻き返しの予感が漂ってきた。

 

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