寺原　古巣ひとひねり　オリ　横浜に１３連勝

　昨年まで本拠地だったハマスタのマウンドで、オリックス寺原がまばゆい輝きを放った。最速１５２キロの直球と変化球を低めに集め、０７年から４年在籍した古巣・横浜打線に付けいるスキを与えない。

　「トレード相手との対決？　全然意識はなかったです。それより、勝つことしか考えてなかったです」。８イニングを５安打無失点で、昨オフの交換トレードの相手だった横浜・山本との『トレード対決』に投げ勝った。京セラドーム大阪であった５月３１日に続き、今度は横浜スタジアムで古巣に連勝で６勝目。お立ち台に上がると横浜ファンからも「寺原、おめでとう」と祝福された。

　６回の攻撃では、横浜・尾花監督が投手・寺原の打席で山本を変えて真田をワンポイントリリーフを注ぎ込む“奇策”に打って出た。当の寺原は「『オレっ？』って思いました。スクイズとか警戒したのか。それしか考えられないですし。（結果的に）そのおかげで大量得点になって。ありがとうございます！」と驚きつつ、古巣ベンチに感謝した。

　これで対横浜は０８年から１３連勝で最大１０あった借金はついに１まで減った。岡田監督は「明日、ひとつやって２日空くしな。明日もどんどんピッチャー継ぎ込めるし」ときっぱり。カモの横浜戦で５割復帰をもくろむ。　（中谷秀樹）