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何故、「国歌斉唱・起立」なのか、きちんと教えているのかな

 
  6月8日、最高裁第一小法廷(裁判長・白木勇裁判官)は、都立高校の教職員13名が、いわゆる10.23通達の下、卒業式等の国歌斉唱時に校長の職務命令に従わずに起立しなかったことを理由に、定年等退職後の再雇用職員としての採用を拒否した件(東京都君が代嘱託採用拒否事件)について、裁判官4対1の賛成多数で、教職員らの上告を棄却する不当判決を言い渡した。
 
 国旗・国歌に対する敬意というものは、国民としても自覚があれば自然と身に付くものであって、法律を作り強制して従わせるというのは決して好ましい事ではない。
 とは言え、昨今の教育界においては明確なる政治的意識を持って、卒業・入学式といった厳粛なる式典を妨害しようと試みる輩がいるから困ったものである。
 児童。生徒の模範となるべき教員が国歌斉唱を拒絶するなど、許されない事だ。
 日本国において公立学校に勤務するということは、国家の庇護の下で職務に従事して報酬を得るのであるから、理不尽な要求ではない以上従うべきである。
 
 とは言え、現在の腐敗堕落した戦後体制とそれを容認する司法制度の枠組みの中における決定が全て正しいわけではない。
 最高裁の判決でも理不尽なものは山ほど訳であるから、此処は司法の判断だけを根拠として、単純に機械的に国歌斉唱を押し付けるものではない。
 
 ただ、国旗の掲揚、国歌斉唱の履行とは、人間何れかの国家に属して生活している以上、当然の行いとして実行しなければならないことを思い知るべきである。
 自らの国の国旗・国歌に対し敬意を示す事ができない人間であれば、他国の国旗・国歌に対しても敬意を払うことはできないし、それどころか冒涜する事にさえなる。
 おとなになって社会人として、時には国際社会で活動するのであれば、学業と同じく子供の内に身につけるべき教養の一端である。
 
 平成10年に長野県で冬季オリンピックが開催された。
スキーの女子モーグルで日本の里谷多英が金メダルに輝いたが、表彰台に立ち国歌斉唱の場面において、毛糸の帽子を被ったままの姿勢だった。
 これが、テレビ中継され公式な儀礼の場における態度として問題になった。
 これは里谷が子供の頃から、学校教育の中においても家庭においても、人間として身につけるべき最低限の教養を体得してこなかった結果であろう。

 里谷の成績が優勝であったから、まだ良かった。
もしも、2位とか3位の成績で表彰台に立ったとして、帽子を被ったまま優勝国の国歌斉唱に臨んでいたら。
その国に対する侮辱ととらえられる。
優勝選手であったが故に、日本人が日本国歌・国旗を冒涜したという国内問題でケリがついたのである。
 
 国旗・国歌に対し敬意を払うというのは一般授業と同じ教養の問題であり、思想とか政治の問題ではない。
英語や数学や理科を学ぶのと同じである。
 普通、我々は社会人になっても学生時代に習ったサイン・コサイン・タンジェントを使うことはない。
関数計算もしなければ、元素記号配列にも無関係で生きていく人々は沢山いる。
 それでも、何割かの人々は社会人になった時に必要とするかもしれない。
必要とする人生に付くか否かは、個人の選択による。
大多数の人には必要ないだろうという先入観で、これらの選択肢を奪う必要はないし、奪う権利もない。

 将来、スポーツ選手として国際試合に出場し、表彰台に立つことになる子供は少数ながら存在する。
 里谷多英のような場面に立つ可能性は誰でもが持っているはずだ。
にも拘らず日本と言う国家では国際社会で恥をかかないで済むための教育を施してこなかったことになる。
 
 
 外国では至る所で国歌が吹奏され起立して礼を尽くすことになる。
 国旗・国歌に対する礼儀をわきまえない日本人は外国に行って、その国を冒涜しているのだが、そのような意識すら待っていない。
外国においては、それこそ「無礼な日本人を地中海に叩き込め〜」とか、やれれても文句が言えないような行いをしているはずだろう。
「只今から、国歌斉唱を行います。ご起立願います」と、事前にアナウンスされるのは日本くらいのものだろう。
私の知る限り、殆どの外国では何の前触も無く突然に国歌が流れ出し、同時に一同がサッと起立する。
 
 私は学生の頃から英語が苦手で卒業前にも追試を受けてなんとか単位を取得して卒業に漕ぎ着けた。
 事務方として建設会社に就職したので、もうこれで英語とは無縁であると思っていた。
 しかし、配属先が海外事業部であり、日々英語文書との格闘。
入社2年目の終わりにはイラク赴任の辞令が終えて、単身で初めての海外渡航。
 現地でも英語が理解できないで辛い思いをし続けた。
 こんなことなら英語を基礎から勉強しておくべきだったとつくづく思った。
人によっては就職先により、それが数学であったり化学であったりする。
国旗・国歌への儀礼も同列にある。
 
 ひろく国民が学ぶべき義務教育のなかにある単元について、政治的思想によって拒絶することはできない。
 思想の自由を優先するのであれば、学校法に則った公教育からは外れるべきであろう。
 英語はイギリス人の公用語である。大英帝国の侵略主義のもとで、世界中に覇権を広め、世界中の富を収奪して大英博物館に飾っている。
 やはり英語を公用語とするアメリカは、巨大な軍事力を以って、アフガンやイラク、南米・アフリカなどの第三世界で殺戮を繰り返している。
 そんな奴らの公用語を学校で生徒に強制するのはけしからん。思想の自由を奪う事になる。
 そう主張して、英語の時間に、皆が着席する教室の真ん中で一人だけ起立して抗議の意思を示すことが許容されるだろうか。
できるわけがない。
 将来役に立つか立たないか分からないが、人間としての教養を身につけるためにも教育は必要なのだ。
 社会人として、日本国内にとどまらず世界に羽ばたくであろう若者に対する健全育成のためにも国旗・国歌に対する敬意を示す意義を教えなければならない。
 法律や制度で規定する以前にやるべき事が、置き去りにされているのではないか。
 
 
 
 
 
しかし、鈴木邦男さんなんかは右翼の立場から、国歌斉唱の強制に反対の立場にある
以下は、参考資料です。こんな意見を言う人もいるってことで、、、
 しかし、不思議だね。国旗・国歌が法制化された時「これは強制するものではありません」と政府や(当時の)文部省は言っていた。つまり、「日本の旗は日の丸ですよ。日本の歌は君が代ですよ」と確認するだけだ、と言っていた。しかし、法律を作ると、急にそれを拡大解釈しようとする人が出る。
 「じゃあ、国旗・国歌にふさわしい扱いをしよう」 「じゃあ、公立の中学・高校では生徒に歌わせよう」となる。さらには、「全員で歌った方がいい」となる。全員が立ち上がり、全員が口を開けて歌う。そこに「統一美」を感じるんでしょうな。また、それが「愛国心」だと錯覚する。いかんですな。
 さらに、「歌わない人間は困る」 「処分しろ」という発想になる。いやいや立っても「歌ってないじゃないか」と責める人がいる。「あら探し」が始まる。都内の高校で本当にあった話で、「実際に口を開けて歌っているかどうか」を写真に撮って歩いている人間がいるという。教育委員会や保守派の議員だ。やだね。法律ができるとこんな人間が出てくる。でも、写真を撮っている人間は少なくとも歌っていない。じゃあ、そいつが一番「君が代」を侮辱している「国賊」だよ。違いますかね。
 さらに「口を開いて、歌っているフリだけしている人間がいる。だから、本当に声を出しているかどうかを調べよう」という人もいる。つまり、音声を計るわけだ。いやだね。よくこんなことを考えつくもんだ。
 これじゃあ、君が代がかわいそうだ。ただ「強制」の道具にされているだけだ。左翼教師や「内心の自由」を持った教師を苛めるための道具にされている。「国歌」として大事にされていない。尊重されていない。まるで「拷問の道具」だよ。「踏み絵」だよ。
 それに「何でもいいから歌え!」と言っているだけだ。いや「何でもいいから」なんて言っていない、と「強制派」の人は言うかもしれない。しかし、違う。「君が代」を今まで5000回は歌ってきた私が言うのだから間違いない。
 ・・・・・・・
 ここで思った。よし、私は、これから教師になってやる。今から大学に入り直し、教職課程をとり、公立高校の教師になる。それで、入学式や卒業式の時、君が代で起立しない。当然、処分される。しかし、今まで5000回、君が代を歌ってきた「愛国者」である私を、誰が処分できるのか。そう言ってやりますよ。「じゃあ、あなたは何回君が代を歌いましたか?」と。20回ですか? 30回ですか?その程度で「君が代を愛していると言えるんですか」。20回しか歌わん人が、5000回歌った私を処分できるんですか? と。
鈴木邦男著 「愛国者の座標軸」より

コメント
国歌、国旗に敬意を払わない者は日本にいる資格はない。
  • φ(..)σ[当たり前]
  • 2011/06/14 10:22 PM
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