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知事、原発再起動不同意を改めて説明

2011年06月14日

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日本記者クラブで会見し、停止中の原発の再起動をめぐる問題などについて語る西川知事=東京都千代田区

西川一誠知事は13日、東京の日本記者クラブで記者会見をした。全国最多の原発立地県の知事として、定期検査で停止中の原発の再起動に同意できない理由を改めて説明した。

 西川知事は会見の冒頭、「福島第一原発の事故後にエネルギー源の多元化が必要と申し上げてきたが、原発はまだ重要なエネルギー源だと考えている」と前置きした。一方で、国の対応を「事故の教訓からより安全で信頼できる原子力政策の方向を示すべきだが、まだ不十分で不安がある」と批判した。

 そのうえで、7日に政府が国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書について、報告書は立地自治体に向けた解決策を示していない▽緊急の対策と中長期的な対策との区分が不明で実施時期も示されていない▽地震や高経年化(老朽化)が事故に与えた影響が明らかになっていない▽停止を要請した浜岡原発以外の原発を安全と判断した根拠が示されていない――、などと指摘した。

 質疑では、事業者や国への姿勢を問う質問が相次いだ。
 関西電力の節電要請について問われた西川知事は、「原発の安全の確保が関西の安全にもつながる。節電要請と再起動の同意の判断は直接つながらない」と説明した。海江田万里・経産相らが早期の再起動を目指す意向を示したことについては、「安全対策についての自治体への回答はまだなく、ボールは国にある」と指摘。「基準に沿って安全が確認されない限り、原発は地域住民、国民の安全のためにも動かせない」と強調した。(笹川翔平)

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