福岡県警は4月末から、飲酒運転で検挙したドライバーに酒を提供した店に、黄色の「指導書」を出している。これまでに14店に渡したが店側からは反省の弁とともに「酒の提供を断りやすくなった」と歓迎する声もあるという。
福岡県の昨年の飲酒事故件数は337件と全国最多。検挙されたドライバーの6割は飲食店で飲酒した後に運転していたが、提供者側の立件は難しかった。そこで、立件できない場合でも店に「飲酒運転防止に関する指導書」を手渡し「飲酒運転撲滅宣言書」を提出させることにした。
指導書を受けたのは▽居酒屋5店▽スナック3店▽焼き鳥屋2店▽酒屋2店▽焼き肉店1店▽ファミリーレストラン1店。交付に対する苦情やトラブルはなかった。
今年の県内の飲酒事故は、4月末時点で109件。全国的には最悪レベルで推移しているという。【遠藤孝康】
毎日新聞 2011年5月20日 西部朝刊