2011年4月19日 18時27分
宮崎県内で99年、保険金詐欺の口封じ目的で知人男性2人を殺害したとして、殺人や詐欺などの罪に問われた無職、渕上幸春被告(42)に対し、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は19日、上告を棄却する判決を言い渡した。死刑とした1、2審判決が確定する。小法廷は「残忍かつ冷酷な殺害方法で、2人の被害者の生命を奪った結果は重大」と述べた。
1、2審判決によると、渕上被告は99年、宮崎市内で交通事故を偽装して保険会社から計約1440万円を詐取。口封じのために偽装事故の加害者役となった土木作業員の男性(当時47歳)に睡眠導入剤を飲ませて絞殺した。さらに、詐欺の書類作成にかかわった税理士の男性(当時47歳)をトラックでひき、ごみ収集車の投入口に入れて殺害した。【伊藤一郎】