「嫌菅」ムード蔓延…ペテン師に“掟破り”の報復を!

2011.06.11


復興は進まず、不信任案再提出の動きも。ニヤついている場合じゃない【拡大】

 「ペテン師」と呼ばれて開き直ったのか…。菅直人首相は、この期に及んで官邸居座りを画策している。ご当人以外の全員が今月中と思っている退陣時期について、「がれき処理」「仮設住宅入居」といった“政権の課題”を次々に並べ立て、退陣を先延ばしする気なのだ。怒り心頭に発した自民党の国対幹部らは、菅内閣に対する不信任案再提出の可能性を探っているという。

 「菅首相(の地位)が民主党議員の錯覚や誤解の上にあるのは間違いない。『信なくば立たず』『政治は最高の道徳』。政治家の出処進退で大切なのは『分かりやすさ』と『潔さ』だ。政治の信頼回復のため(退陣を)決断してはどうか」

 10日の参院予算委員会で、たちあがれ日本の片山虎之助議員は、篭城を続ける卑劣な菅首相を道徳的にいさめた。

 これに対する菅首相は、カエルの面になんとやらの表情。「途中で放り出すことはできない。最後の最後まで責任をまっとうしたい」と語り、官邸居座りを宣言した。

 民主党内では「ポスト菅」をめぐって、野田佳彦財務相や鹿野道彦農水相らの名前が取り沙汰されているが、大前提となる「菅首相退陣」のメドが立たない。このため、自民党は内閣不信任案の再提出を研究し始めているという。

 国会には、同一会期中に同じ議案を2回は扱わない「一事不再議」の慣例があり、「一国会一不信任決議」とされてきた。しかし、これはあくまで慣例で憲法や国会法に規定されているわけではない。

 自民党国対幹部は、慣例を承知のうえで「不信任案再提出の研究を進めている」と語った。民主党の小沢一郎元代表に近い中堅議員も「研究」に加わっているという。自民党内では、菅首相に対する辞任勧告決議案の提出を探る向きもある。

 ちなみに昨年の通常国会でも、横路孝弘衆院議長に対する不信任案が2回提出されたが、2度目は与党などの反対で本会議に上程されなかった。

 だが、菅首相には「ペテン師」のレッテルが張られており、党内外の「嫌菅ムード」は不信任案採決直前より高まっている。万が一、再提出となれば、与野党の賛成で可決もあり得る情勢だ。

 

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