ドイツやスイスに続きイタリアも脱原発を選択した背景には、電力市場の自由化が進み、不足分を融通し合えるという欧州特有の事情がある。
恒常的に電力が不足しているイタリアはこれまでも隣国のフランスから電力を購入してきた。仏は電力の7割以上を原子力発電に頼っており、今後も原発の増設を進める計画。脱原発を決めた国の隣では他国への売電を目的とした原発が増えるという二極化が鮮明になりつつある。欧州の原発依存は変わらない。
イタリアは1986年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受け、4カ所にあった原発はすべて停止した。この結果、コストの高い火力発電の比率が増え、イタリアの産業向け電気料金は100キロワット時当たり13.7ユーロとなった。欧州連合(EU)平均の10.2ユーロを大幅に上回り、仏の2倍強の高水準にある。
ベルルスコーニ政権は電力料金の下げで産業競争力の向上も視野に原発再開を模索したが、高電気料金構造が続く。産業界の懸念はくすぶる。(ジュネーブ=藤田剛)
イタリア、原発依存、原発
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使用率:65.8%2927/4450万kW
予想最大電力:3600万kW14時~15時
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