6月13日 イタリアの原発拒絶は嬉しい 小出裕章 (MBS)

2011年6月13日

2011年6月13日(月)、MBS(毎日放送)ラジオ「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

番組案内

2011年6月13日【月】
水野キャスターが東日本大震災の被災地からお伝えします
東日本大震災から3ヶ月、水野キャスターが被災地を取材しています。この3ヶ月の被災地の人たちを見つめました。中継でお伝えします。
原発事故については京都大学の小出さんに聞きます。

録音

(録音が公開されましたらリンクします)

要約

・(福島第一原発の事故に関わる水道水の摂取制限について、新たに放射性物質が大量に放出されなければ現時点で水道水は安全という報告書が出た。水道水は安全なのか?半減期30年のセシウムが今の技術で除去できるというのは大丈夫なのか?)まず、放射線の被曝について「安全」「大丈夫」という言葉を使わないでほしい。国の基準値より上なら危険、下なら安全ということではない。被曝はどんなものでも危険だ。今回の事故では3月半ばに出た放射能で水道水が汚れたが、今後大量に出なければそれほどの汚染はないということだろう。

・(雨が流れこんで放射能が濃縮するのか?)それはあるが、今後大量の放出がなければ今まで以上に汚染されることはないだろう。でもそれは安全とは違う。

・(原発の汚染水処理システムがまもなく稼働するがその処理で汚染された泥が出る?)そうだ。放射性物質そのものは消えないから移しているだけであり、水をきれいにすれば別のところに移すことになる。その処理をどうするかが次の問題。

・(処理後の泥の放射能は1立方センチあたり1億ベクレルだが、影響は?)それに近づいたらすぐに急性症状が出るくらいのレベルだ。

・(泥の量は25mプール4〜5杯分というが、それを処理施設でずっと保管できるか?)もちろんできない。暫定的に集中処理建屋に移動しても、そこで終わりではなく、その後ずっと保管は続く。

・(ヨーロッパではドイツに続き、イタリアでも原発を拒絶する可能性が高くなっている。どう見るか?)嬉しい。

・(先週末に反原発の動きがあり、小出先生が神戸で登場した時には大きな拍手があった。手応えは?)40年前から原子力を廃絶したいと思いながら、今回の事故を防げないまま今の事態に至っており、楽観的な見通しは語りたくない。でも、違ってきているとは思う。労組などの組織による運動ではなく、この人たちはどうやってきたのだろう?と思うような、自立した人たち一人ひとりで来ていた。新鮮で、ありがたいことだ。

・(キュリウム検出のニュースがあった。どういう物質か?)超ウラン元素のひとつ。ウランが中性子を吸収してプルトニウムになり、それがまた中性子を吸収するとキュリウムになる。使用済み燃料に貯まっていた本来外に出にくいものが環境に出てきているということを示している。


6月19日以降更新中断のお知らせ

2011年6月12日

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追記

6月13日朝までに、複数の方から、運営を引き継いでもいいという大変ありがたい申し出をいただいています。20日以降も更新が続くような形で、引き継ぎをお願いしようと思います。どうもありがとうございます。
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管理人です。まことに申し訳ないことですが、6月19日をもって、まったくの個人的な事情により当ブログの更新を止めることにいたしました。6月末からしばらくネット環境の確保が難しくなることが最も大きな理由です。

もし6月20日以降、運営をかわっていただける方がいらっしゃれば、コメント欄にて連絡をいただきたくお願いします(本件についてのコメントは非公開となります)。 募集は終了させていただきます。


6月11日 兵庫県保険医協会での講演 小出裕章

2011年6月12日

2011年6月11日(土)、兵庫県保険医協会主催の学習講演会にて小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)が講演されました。

録画

IWJによって、Ustream中継されました。同一の講演が複数の撮影場所、部分に分かれています。専用機器での撮影ではなく、画像は不鮮明ですが、音声は聴き取れます。

(1) IWJ_HYOGO1 06/11/11 01:19AM (19分31秒)
(2) IWJ_HYOGO2 は 11/06/11 の 17:09 JSTで録画されました (2分31秒)
(3) IWJ_HYOGO2 06/11/11 03:00AM (103分54秒)
(4) IWJ_HYOGO1 06/11/11 01:32AM (12分5秒)
(5) IWJ_HYOGO1 は 11/06/11 の 17:34 JSTで録画されました (101分29秒)

Youtube版 (上記を時系列に並べたもの)

講演案内

原発問題学習講演会のお知らせ

 3月11日の東日本大震災は、東京電力福島第一原子力発電所を制御不能に陥らせました。爆発・炉心溶融・汚染水漏れなどが次々と起こり、事故から1ヶ月半が経ってなお、事態収拾の目途はついていません。原子炉周辺では高濃度の放射線量ばかりかプルトニウムも観測され、広範囲にわたって健康被害・環境汚染が広がっています。
 福島第一原発で今、何が起きているのか。今後の見通しを含め、事故以前から原子力発電所の危険性を指摘し続けてきた京都大学原子炉実験所の小出裕章先生にお話いただきます。 【兵庫県保険医協会環境・公害対策部長 森岡 芳雄】

日 時   6月11日(土) 17時~19時
会 場   県農業会館(JR・阪神元町駅南へ徒歩7分)
講 師   京都大学原子炉実験所助教 小出 裕章先生
定 員   200人
参加対象 会員医療機関(要事前申込)


6月11日 ベント配管にフィルター無しは危険 小出裕章

2011年6月11日

2011年6月11日(土)の中日新聞の記事に小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)のコメントが掲載されています。

原発にフィルター設置義務を ベントの放射性物質低減で
(2011年6月11日 18時25分 中日新聞)

転載させていただきます(小出先生部分は太字)。

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 原発の緊急時に原子炉格納容器から蒸気を外部に放出する「ベント」について、経済産業省原子力安全・保安院が、蒸気から放射性物質を除去するフィルターの設置を義務付ける検討を始めたことが11日までの保安院への取材で分かった。
 国内の沸騰水型原発ではベント配管にフィルターは付いておらず、東京電力福島第1原発事故では、放射性物質が広く拡散した。保安院は「深刻な事故を想定していなかったからで、問題だった」と認めた。高圧蒸気に耐えるフィルターは大掛かりでコストがかかり、技術的にも難しいが、東電は「必要性を検討する」(松本純一原子力・立地本部長代理)としている。
 ベントは、冷却機能の喪失などで格納容器内の圧力が異常に上昇した際、容器が破損して大量の放射性物質が漏れるのを避けるため、中の蒸気を排出して圧力を下げる措置。東電によると、福島第1原発では蒸気を水に通す「ウエット」とそのまま放出する「ドライ」の2種類のベントを実施。ウエットベントでは蒸気がいったん圧力抑制プールの水をくぐり、放射性物質が水に溶けて低減されたとしている。
 しかし、水に溶けない物質や気体には効果が無く、小出裕章京都大原子炉実験所助教は「除去できるのはごく一部で、あまりに危険な対応。フィルター設置は国際常識だ」と指摘する。
(共同)
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6月11日 いのちを考える神戸パレード 小出裕章

2011年6月11日

2011年6月11日(土)、神戸で開かれた集会「THINK FUKUSHIMA いのちを考える神戸パレード」で、小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)がアピールをされました。

録画

(1) 2011.6.11 脱原発アクション・神戸 小出裕章さんと纐纈あやさん挨拶

(2) http://www.ustream.tv/recorded/15302217
(小出先生は開始後21分あたりに登場し、8分ほど話されています)

集会の概要(転載)

http://kobenetwork.blog69.fc2.com/blog-entry-25.html

全国各地、世界各地で、それぞれの思いを込めて、
それぞれのスタイル で行動を!!
THINK FUKUSHIMA いのちを考える神戸パレード

6月11日(土) 午後1時~4時 雨天決行

集会  午後1時~3時 東遊園地(神戸市役所南側 JR三宮南へ徒歩5分)
      小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)、纐纈あやさん(映画「
      祝の島」監督)もアピールされます。

パレード 午後3時~4時 三宮センター街など歩道を中心に元町までを往復

2011年3月11日 東日本大震災により多くのいのちが失われました。

そして、今もなお福島第一原発から出続ける放射線は、人だけでなく
木々や草花、海のいのち、山のいのち、母なる大地の上に降り注ぎ、
再生、復興への大きな妨げとなっています。

私たちは、今回の原発震災により傷ついた多くのいのちが癒されると共に
いのち優先の持続可能な社会の実現を願います。

今、福島を中心に起こっている出来事は、若狭湾に多くの原発を抱える
私たちにとっても他人事ではありません。

過剰に電気を消費し、それに依存してきた私たちの暮らしと政治、経済の
在り方が、足元から問われています。

大きな震災を経験した私たちだからこそ出来る事もあります。

私たちが変れば社会が変わる!

いのち優先の持続可能な社会を、今、ここから共につくり始めましょう!
原発のない未来を一緒に考え、一緒に作っていこうと、街に呼びかけましょう!

よびかけ さよなら原発神戸アクション

報道(転載)

もう原発はいらない 全国各地で集会やデモ (神戸新聞 2011/06/12 08:00)

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 「6・11脱原発100万人アクション」を合言葉にした集会やデモが11日、東京や広島など全国各地であった。神戸市内でも約500人が参加し、「もう原発はいらない」と声を上げながら三宮周辺を歩いた。また、市内で市民学習会もあり、京都大原子炉実験所の小出裕章助教が脱原発を訴えた。
 「100万人アクション」は東京の市民団体が呼びかけ、神戸では市民団体「さよなら原発神戸アクション」や神戸大生らが賛同。「脱原発」と書いたプラカードを掲げ、三宮センター街を歩いた。デモで使う電力はソーラーパネルで調達し、代替エネルギーの可能性をPRした。
 神戸市内で開かれた市民学習会「原発の安全神話を考える」には当初予定の約5倍の市民が集まり、ビデオで同時中継する別室を急きょ設けた。
 原発の危険性を一貫して訴えてきた京都大の小出助教が、原発の必要性を訴える電力会社を批判。データを示しながら「現在、能力の48%しか稼働していない火力発電所をフルに使えば日本の電力需要は原発なしでまかなえる」と訴えた。
 会場からは「夏に子どもをプールで泳がせても大丈夫か」「関西でも放射能汚染が深刻化するのか」などの質問が相次いだ。参加した神戸市灘区の会社員女性(28)は「原発には無関心だったが、今は自分の問題と感じています」と話した。(木村信行)
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