2011/05/22
学生の言葉に耳を傾けよ。自分の城は自分で守る
皆さん、お元気ですか。昨日は、海浜のレストランで妻と食事を摂り、瀬戸内海の島を巡り、 最後は地方都市のデパートでショッピングを楽しみしまた。 教育と研究を生業とするものは、家族の協力はかかせません。悪妻をもつと、場合によっては、教授の地位も簡単に 失ってしまいます。悪妻にそそのかされて、刑法に抵触する行為に走った地方名門大学の教授の記憶が新しい ところです。権門にあこがれ、自らの能力もわきまえず、不正を働く妻の扱いは、凡夫の能力を超えています。 さて、自らの所属する大学を未来永劫に繁栄させるためには、相当な努力が必要とされます。 企業の存続にとって顧客が重要であるのと同じく、大学の顧客である学生は何ものにも大事な存在です。 このことを忘れる大学は、必ずや瀕死の重態となります。 一人の教員や事務員が、学生に対して暴言を吐いたとしても、大したことはないと思われがちですが、 人の口には戸は立てられません。その大学全体のスタッフが、あたかも学生を家畜の如く扱っているかのような 印象を与えてしまいます。学生のニードは何かを常に追究している大学が生き残ります。 学生は、教員に話しを聞いてもらうことを願っています。面倒くさいと逃げていては、瀕死化が促進 されてしまいます。とにかく、まず彼らの言うことに耳を傾けることです。 かつて、数名の学生から「先生の周りで不正や悪事を働く教員や事務員がいれば、どうしますか」と尋ねられたことがある。 私は、即座に身を賭して悪に立ち向かうと答えたことがあります。 それから、彼らは、自分たちがいかに某教員から単位の認定において、絶対的優位に立つ某教員罵倒され、 いかに人格を無視されているかを訴えてきました。 ただ、この訴えに対して科学的証拠が必要ですから、その根拠を明確にすることを伝えたことがあります。 やがて、彼らは最も信頼できる「アカハラ対策」関係者に訴え出たと聞いております。 教師が自らの同僚の進退に口を挟むことは、誠に残念でありますが、大学の存続なくして、学生の勉学は中断され、 スタッフの生活は脅かされざるをえません。仲間の庇いあいは、結局、全スタッフを潰すことになります。 かつて、某名門大学の理事長が、就任演説の中で「一人のスタッフの悪しき行動が他に与える影響を見逃すことはできない」 と語った ことがありますが、まさしく、この理事長の演説こそ、大学を存続させようとする決意の言葉とうけとれます。 教員は、一般的にその学歴が偏差値の高い大学出身であることを誇りとしていますが、人間として人倫に背く 言動にはしれば、最高学府のスタッフとしてはそこにとどまることを許されるべきではありません。 かつて、演習受講の下宿生のひとりが、朝食をとらず登校した折、一人の女性担当講師が自らの昼食を与えたという話を聞いた ことがあります。これをどう評価するかは、各人の育った環境や教育理念によって違いがあるとは思いますが、 私にとっては印象的な話でした。その教師から聞いた話ではありません。その下宿生が私にしみじみと語ったことです。 大学の世界は科学の世界であり、論理の世界であるということを否定するものではありませんが、やはり、人情の機微に通じ、 どこかに この大学に来てよかったという思いを学生一人一人が持つことが大事なのではないでしょうか。 不思議なことに、学生を粗末にする教員は、盗作と思われる論文を社会科学の論文スタイルはこうだといってはばかることを 知らないとも聞いています。丁寧さが欠ける教員というものは、何においても粗雑さが目立つといわれています。学生を粗雑に扱う 教員や事務員は、社会生活においても友人をもたず、金のためだけに働いているのかもしれません。このような 教員がいる限り、大学の発展は危ぶまれます。 とにかく、時間をかけて学生の話しを聞くことを心掛けたいものです。