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【国際】

伊国民投票、原発再開の是非問う 福島事故後、世界で初

2011年6月13日 18時05分

 13日、ローマで、原発再開の是非などを問うイタリアの国民投票に投票する男性(ロイター=共同)

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 【ローマ共同】かつて廃止された原発の再開の是非を問い、12、13の両日行われたイタリアの国民投票は13日午後、即日開票される。3月の福島第1原発事故後、原発をめぐる国民投票が行われるのは世界で初めて。投票成立には50%超の投票率が必要だが、福島の事故を受け国内では反原発世論が高まっており、同国メディアでは成立すれば原発反対派の勝利が確実視されている。

 欧州では既にドイツ、スイスが将来の原発停止を決めており、主要国(G8)の一員で欧州の大国イタリアでも反原発派が勝利すれば、日本を含めた世界的な脱原発の動きが加速しそうだ。

 投票初日の12日の投票率は約41%となり、主要メディアは「投票成立に近づいた」と、成立の可能性が高いと報じた。

 イタリアは旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を受けて1987年の国民投票で原発廃止を決め、全国4カ所にあった原発は90年までに稼働を停止。ベルルスコーニ政権はエネルギー需要の8割以上を輸入に頼ることから原発再開を表明。反対する野党の求めで憲法裁判所がことし1月、国民投票の実施を認めた。

 福島事故後、反対世論は約7割に。政権の原発再開表明を受け、サルデーニャ州が5月に独自に行った原発建設の是非を問う住民投票では約97%が反対票を投じるなど、国民の反原発姿勢が鮮明になっている。

 

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