2009-04-29
日本を脱出した人のことは置いといて、そろそろ誇りある撤退戦の準備でもはじめましょう
シリコンバレー在住のコンサルタントはこういうエントリーを常に発信していかなればならない義務感があるんでしょうか。立派な志だと思いますが、はっきりいって大きなお世話ですよね。
20代後半という視点から日本を見たとき
まぁ、といっても僕たち20台後半の世代は日本が世界No.1だった時の記憶なんてこれっぽっちもないので、日本が衰退していく国だということはすでに十分認識しています。彼女のいう「閉塞感」というのは、すでに人口的な成長が期待できず、高齢者が人口の過半数を占めるような大幅な人口動態のシフトが起きるなかで、高齢者が過半数を占めるため若い人がいくら新しいことをやろうとしても、民主主義というシステムは過半数を抑える側に圧倒的に優位に働くため、現状維持に最も票が流れ、何も変えることができない現在の日本のシステム全体を指しているのでしょう。
ドラッカーもその最後の著書であるネクスト・ソサエティの中で、その国の未来を決める最も大きな要素は人口動態のシフトであると述べました。この本はとても面白いのでおすすめです。
ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる | |
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まぁ、でもそれは日本という民主主義国家が人口の過半数である高齢者を支えるために払わなければいけない犠牲でもあるし、現状の人口動態を許容できない成長第一主義の人は、インドや中国、アメリカのような今後も人口が増え続ける国に移住すればよいでしょう。超福祉国家であることを選択した北欧の国々ではすでに才能ある若者が税率が低く自分の才能を活かせる国に移住しているとよくききますし、そのあたりのことに関しては彼女のエントリーに全く異論はありません。がんばって自分のためだけに生きて欲しいと思います。
日本が迎える誇りある撤退戦
まぁ、こんなことを言うとあからさまですが、僕たち日本在住の20代後半が迎えるものは撤退戦です。今の日本を築き上げた人が残した多大なツケをこれから20代後半の僕たちは死ぬ気で精算していかなければいけないでしょう。そんなのごめんだと海外に脱出するのももちろん自由ですが、だれかがこのツケは払わなければ行けない以上、そのツケを背負う覚悟を持って現代日本を生きると言うこともまた一つの選択肢だと思います。
この人と僕の認識の違いは、僕らは「日本で勝てる!」なんてことは考えていないことです。日本を彼ら成長主義者が考える「勝つ」という状態に持って行くのは、かぎりなく不可能に近いですから。
でも僕たちが迎えるのは、自分達の両親を含め、その社会を支える誇りある撤退戦です。別に誰にもこんな酔狂なことに付き合う義務はないですが、その行為自体を「誘拐には気をつけてね。」などと言ってちゃかすのならば、それは卑劣の誹りを受けても仕方がないでしょう。
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