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【芸能・社会】

高知県、備蓄食「大盤振る舞い」 被災地に全て提供

2011年6月13日 08時55分

 各地から被災地に届けられた救援物資=4月、岩手県宮古市

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 東日本大震災をめぐり、南海地震で大きな被害が想定される高知県が、県の備蓄食糧を全て被災地に提供していたことが13日、同県への取材で分かった。同様に地震の危険性が高い他県では、備蓄を残しつつ一部を提供。あまりの大盤振る舞いに県内では「被災地のためとはいえ、少しやり過ぎではないか」と疑問の声も上がっている。

 地震や津波、台風など“災害リスク”が高い高知県。昨年度から5年計画で備蓄を始めたが、大震災で飲料水約1万4千リットルと、食糧約1万4千食を全て被災地に送った。担当者は「備蓄を他県に提供する際の運用を詳しく考えていなかった」と話し、事前の検討が不十分だったと認める。

 東海・東南海・南海地震で同様のリスクを抱える他県は「最大でも半分までしか出せない」(愛知県、三重県)。「提供した3倍以上の備えがある」(和歌山県)と、慎重に対応。徳島県は「南海地震誘発の可能性を考えると、とても全ては出せない」として、支援するのは職員用食糧の約半分までと決めた。

 食糧備蓄に関しては、県に備蓄を義務付ける法律の定めはない。静岡県のように、県自体は備蓄をせず、市町村への補助を手厚くしている自治体もある。

 高知県地域福祉政策課は「企業との災害協定もあり、すぐに物資が不足するとは考えにくい」と説明している。

(共同)
 

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