九州に降り続いている大雨で、熊本市は、土砂災害の危険性が高まったとして、市内の広い範囲に避難勧告を出し、崖の近くや土石流のおそれがある河川の近くに住む人は避難するよう呼びかけています。一方、長崎市は、市内全域に避難準備情報を出し、住民に避難の準備をするよう伝えるとともに、高齢者などに早めの避難を呼びかけています。
避難勧告が出されているのは、熊本市西部と北部の20の小学校の校区に住む、6万6674世帯、15万4664人です。熊本市は、崖の近くや土石流のおそれがある河川の近くに住む人は、近くの学校や公民館の避難所に避難するよう呼びかけています。一方、長崎市辻町の住宅地では、12日正午前、高さ4メートル、幅27メートルにわたって崖が崩れました。けが人はいませんでしたが、近くのアパートの玄関先まで土砂やがれきが押し寄せたため、近くに住む9世帯13人が、午後1時ごろから近くの公民館や知人の家などに自主的に避難しています。避難した男性の1人は「大きな音が聞こえてすぐに土砂崩れだと分かり、警察に通報した」と話していました。また、長崎市中小島では、午前8時すぎ、住宅の裏の石垣が高さ3メートル、幅10メートルにわたって崩れ、住宅の1階部分の壁にひびが入りました。この住宅に住む宮永史朗さんは「石と石がこすれて雷が鳴ったような音がした」と話していました。長崎市は、市内全域に避難準備情報を出し、住民に避難の準備をするよう伝えるとともに、高齢者などに早めの避難を呼びかけています。