フジテレビ番組情報
番組紹介
東野圭吾はこれまでに「白夜行」「容疑者Xの献身」「新参者」など数々のヒット作を書いてきた、言わずとも知れた超人気ミステリー作家だが、今回は初期の傑作3作品が映像化される。主演は、『11文字の殺人』に永作博美、『ブルータスの心臓』に藤原竜也、『回廊亭殺人事件』に常盤貴子と、どれも豪華な顔ぶれがそろう。
『11文字の殺人』の永作博美は、恋人を殺され、その謎を解いていくうちに次々と事件に巻き込まれる女流ミステリー作家を、『ブルータスの心臓』の藤原竜也は、自らが勤める産業機器メーカーのオーナーの娘婿になるもくろみを持ちつつも、元恋人から妊娠を告げられ、ある策謀に巻き込まれるロボット開発のエリート研究員を、『回廊亭殺人事件』の常盤貴子は、一代で財を成した一ヶ原家の遺産相続をめぐる陰謀に巻き込まれ、何者かに偽装心中を仕組まれ恋人を殺された復讐を果たすために、別人になりすまし一族の遺産公開に潜入する女性を演じる。
あらすじ
左から、内山理名、藤原竜也
産業機器メーカー「MM重工」のロボット開発を手がける末永拓也(藤原竜也)。「MM重工」には、社長である仁科敏樹(風間杜夫)の、長女の夫である宗方伸一(鶴見辰吾)や、敏樹の息子である直樹(袴田吉彦)がいたが、野心家の拓也は社長の敏樹の娘、星子(芦名星)の婿候補に取り入り、次期社長候補の座を狙っていた。
「MM重工」の社長賞と発明考案奨励賞の祝賀パーティーが開かれた。社長賞を受賞したのは拓也だ。ロボット業界に革命をもたらす画期的な発明が認められたのだ。拓也が開発したのは「BRUTUS(ブルータス)」というロボットのオペレーションシステムだ。祝賀パーティーの帰り道、拓也は、敏樹から「星子に付き合ってやってくれ」と頼まれる。拓也は婿候補として認められたようだ。拓也は、ブルータスにつぶやく。「近い将来必ず支配者側に回ってやる。足りないのは権力だけ…。それももうすぐ手に入れる…」
そんなとき、敏樹の秘書で、拓也の元恋人である雨宮康子(内山理名)から妊娠を告げられ、養育費を払ってほしいと強請られた。康子が相手をしている男は拓也だけでなく、誰の子供かはわからない。しかし、この事実が発覚すれば、野望は頓挫すると拓也は困惑する。
ある日、拓也は、星子の兄であり上司でもある直樹から、話があると呼び出された。直樹が呼び出したのは、拓也と同僚の橋本敦史(大倉孝二)だ。3人は、康子と関係を持ち、同じように強請られていた。そこで直樹は、共同で康子を殺害する計画を2人に打ち明けた。その計画とは、3人が大阪、名古屋、東京へと死体をリレーさせてアリバイを作るというものだ。康子を殺害する者をA、運搬する者をB、康子の死体を処分する者をCとし、3人の役割は、直樹の提案でトランプで決めることになった。Aが殺害した後、残りの2人が裏切らないようにと、3人は「我々は雨宮康子を殺すために共謀した」という連判状を作り、Aがそれを保管することで合意、3人はトランプをひく。そして、直樹が康子を大阪で殺害して、死体を名古屋へ運搬、拓也は名古屋から厚木までをリレーし、橋本が厚木から東京まで運んだ後、死体を処分するという役割が決まった。
かくして、大阪→名古屋→東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーがスタートした。すべては順調に進むはずだった。しかし、予想外の事件でその計画は破綻をきたす…。