「6・11脱原発100万人アクション」を合言葉にした集会やデモが11日、東京や広島など全国各地であった。神戸市内でも約500人が参加し、「もう原発はいらない」と声を上げながら三宮周辺を歩いた。また、市内で市民学習会もあり、京都大原子炉実験所の小出裕章助教が脱原発を訴えた。
「100万人アクション」は東京の市民団体が呼びかけ、神戸では市民団体「さよなら原発神戸アクション」や神戸大生らが賛同。「脱原発」と書いたプラカードを掲げ、三宮センター街を歩いた。デモで使う電力はソーラーパネルで調達し、代替エネルギーの可能性をPRした。
神戸市内で開かれた市民学習会「原発の安全神話を考える」には当初予定の約5倍の市民が集まり、ビデオで同時中継する別室を急きょ設けた。
原発の危険性を一貫して訴えてきた京都大の小出助教が、原発の必要性を訴える電力会社を批判。データを示しながら「現在、能力の48%しか稼働していない火力発電所をフルに使えば日本の電力需要は原発なしでまかなえる」と訴えた。
会場からは「夏に子どもをプールで泳がせても大丈夫か」「関西でも放射能汚染が深刻化するのか」などの質問が相次いだ。参加した神戸市灘区の会社員女性(28)は「原発には無関心だったが、今は自分の問題と感じています」と話した。(木村信行)
(2011/06/12 08:00)
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