２０歳・女性劇団員「一緒に死んで」入水も交際相手だけ死亡…自殺教唆容疑で逮捕

　交際相手と心中を図り死亡させたとして、大阪府警貝塚署は１１日、自殺教唆の疑いで大阪市東住吉区の飲食店店員・松藤香織容疑者（２０）を逮捕した。５日午前４時ごろ、大阪府貝塚市の二色の浜海水浴場で、同居していた男性（３１）とともに海に入り、男性を死なせた疑い。

　松藤容疑者と男性は、いずれも大阪市内にある「劇団コーロ」に所属する劇団員。松藤容疑者は「一緒に死んでくれと言った。（男性も）納得してくれた。２人で手をつないで海の中に入った」と容疑を認めている。入水自殺した文豪・太宰治を地で行くような芝居がかった事件。同署では、松藤容疑者の供述の裏付けを慎重に進めている。

　同署によると、２人は手をつないだ状態で歩いて浜から沖へと向かった。当時、酒や薬物などを摂取していたかどうかは明らかになっていないが、松藤容疑者は気付くと浜辺に打ち上げられていた、と話している。

　男性は９日、付近の海岸で遺体で発見された。劇団から「連絡が取れない」と知らされた男性の父親が家出人捜索願を出しており、同署は交際相手だった松藤容疑者から事情を聞いていた。

　「劇団コーロ」は一般公演のほか、小・中学校などでも公演を行っている。松藤容疑者は２００９年に入団した“駆け出し”だが、すでに初舞台を経験。劇団関係者は本紙の取材に「取り込んでいて取材をお受けできる状態ではありません」と話した。

（2011年6月12日06時03分  スポーツ報知）

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