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[政治]ニュース
【防衛オフレコ放談】沖縄近海に中国空母の「影」 防戦・日本に政治主導の「陰」
2011.6.12 07:00
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《外務省の“前科”》
外務省も疑ってかかるべきだ。中国への過剰配慮の“前科”があるからだ。
平成20年7月、中国は東シナ海のガス田「樫(中国名・天外天)」で新たに掘削を行っていたことが判明した。日中両政府は同年6月、ガス田問題の協議で樫については共同開発の合意に至らず、継続協議の対象にした矢先だった。
現状維持すべきところを掘削したことは、中国側の明確な合意違反で、その不当な行為を確認したのは海自のP3Cだった。
当時、中国側は樫をはじめガス田周辺でのP3Cの飛行をやめるよう日本側に激しく抗議してきていた。「なぜ軍の航空機を飛ばし敵対的な行動をとるのか」という論理を振りかざした。
P3Cの飛行は正当な警戒監視活動であり、中国側の言い分に理はない。このため、防衛省も資源エネルギー庁も監視の強化を検討していた。
しかし、外務省だけは違った。「P3Cの飛行を控えるべきだ」。外務省は防衛省にそう迫ってきたというのだ。「こともあろうに中国の意をくむとは…」。当時の防衛省幹部は絶句したものだ。
中国が東日本大震災発生に配慮し抑制気味だった日本への「示威行動」を活発化させたことは明白だ。対(たい)峙(じ)する日本は民主党政権のもと、中国に対し過剰に配慮する姿勢が強まった。まかり間違っても、中国軍ににらみを利かせる自衛隊の運用に暗い影を落とさないことを願うばかりだ。
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