政治【防衛オフレコ放談】沖縄近海に中国空母の「影」 防戦・日本に政治主導の「陰」 +(2/3ページ)(2011.6.12 07:00

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【防衛オフレコ放談】
沖縄近海に中国空母の「影」 防戦・日本に政治主導の「陰」 

2011.6.12 07:00 (2/3ページ)
昨年7月、沖縄本島と宮古島の間を、太平洋側に向けて航行していた中国海軍のミサイル駆逐艦(上)とフリゲート艦(防衛省提供)

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昨年7月、沖縄本島と宮古島の間を、太平洋側に向けて航行していた中国海軍のミサイル駆逐艦(上)とフリゲート艦(防衛省提供)

 艦艇の行動と高官の発言は周到に計画され、すべて一本の糸で結ばれているかのようだ。

 これに対し日本側の対応はどうだったか。

 むろん自衛隊のオペレーションにぬかりはない。海上自衛隊の護衛艦とP3C哨戒機がマークし、警戒監視を続けている。P3Cは中国海軍の艦艇を写真におさめ、護衛艦から撮影した動画もある。

 《日本政府は右往左往》

 問題はそこから先だ。艦艇の動向を国民に公表するという単純極まりないオペレーションで、政府は右往左往した。

 防衛省は第2グループの艦艇が沖縄近海を通過した1時間後の8日午後1時ごろ、事実関係を公表する手はずを整えていた。だが、報道各社にペーパーが配られたのは午後5時ごろになってからだ。

 防衛省→外務省→首相官邸。ペーパーはそのルートをたどり、4時間かけて回覧され、民主党政権の検閲を受けていた。動画の公表にいたっては、それから丸1日たった9日午後5時半だった。政治主導により、中国を刺激しないよう賢明な判断を働かせていたのだろう。

 現段階ではどこで時間を浪費したのか定かでない。ただ、昨年9月の中国漁船衝突事件で中国側に翻(ほん)弄(ろう)され、胡錦濤国家主席を前におどおどとメモを読んだ菅直人首相と彼の意をくむ官邸スタッフは、判断をためらった疑いがある。

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昨年7月、沖縄本島と宮古島の間を、太平洋側に向けて航行していた中国海軍のミサイル駆逐艦(上)とフリゲート艦(防衛省提供)

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