東日本大震災から3か月となる11日、被災地の復興の課題を考えるシンポジウムが東京都内で開かれ、政府や自治体が復興を進める際には、女性の視点を反映させるよう求めていくことを申し合わせました。
このシンポジウムは、さまざまな分野の専門家でつくる日本学術会議と、男女共同参画に詳しい有識者らが開きました。シンポジウムでは、震災の犠牲者に黙とうし、被災地で支援に当たる女性たちによる報告が行われ、避難所の中には仕切りもなく、授乳スペースや更衣室もないところが数多くあったことや、避難所の運営責任者の多くは男性で占められている、といったことが報告されました。そのうえで、災害からの復興を果たすためには、女性の視点も生かした施策が必要だとして、防災や災害復興に関する意思決定の場に女性を参加させるよう、国や自治体に求めていくことなどを申し合わせました。主催者の1人で、立教大学の非常勤講師皆川満寿美さんは「政府の復興構想会議もメンバー15人のうち女性は1人だけだ。女性の視点がきちんと反映されるよう働きかけたい」と話していました。