伊賀市立上野総合市民病院のただ一人の内科常勤医、村山卓(たかし)医師(63)=消化器内科=が6月末で退職することが分かった。7月1日付で市内の岡波総合病院に移る。後任は見つかっておらず、市民病院は内科の外来診療を6月末で休止する。
村山医師は三重大医学部から派遣されていた。今回も医学部の人事異動の一環という。村山医師は病院長を務めていたが10年3月、「2次救急医療の悪化を招いた責任を取る。診療に専念する」として辞職、一線で患者と向き合っていた。
時間外2次救急輪番制で、市民病院の内科は外部の非常勤医が担当。入院が必要な患者は受け入れず、救急措置を施したうえで転院させている。日中も、内科系の非常勤医が週3日、2次救急にあたっている。7月以降もこの態勢に大きな変更はないとしている。
市は後任医師を早急に見つけるとともに、非常勤医の確保に全力を挙げる方針。【伝田賢史】
〔伊賀版〕
毎日新聞 2011年6月11日 地方版