生活保護法に基づき、社会保障の基盤としての役割を果たすもので、生活に困窮するすべての人が健康で文化的な生活を営めるよう、経済的援助を行うとともに、その自立助長を図ることを目的としている。
生活保護の適用は、原則として要保護者からの申請に基づいて行われるもので、申請のあった世帯の収入や資産等を調査した上、その世帯の生活水準が国の定める保護基準に達していないと認められる場合に、その不足分を補うために扶助費が支給されたり、必要な医療などが行われている。
区分 | 市 | 町村 | 計 | 名古屋市 | 豊橋市 | 岡崎市 | 豊田市 | 県計 |
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保護世帯(世帯) | 8,085 | 1,389 | 9,474 | 22,605 | 1,146 | 819 | 934 | 34,978 |
保護人員(人) | 11,068 | 1,776 | 12,844 | 29,448 | 1,478 | 1,079 | 1,419 | 46,268 |
保護率(‰) | 3.38 | 2.63 | 3.25 | 13.17 | 3.93 | 2.91 | 3.38 | 6.29 |
(注) 保護率(‰:パーミル)は人口千人比。
県福祉事務所長が知事の委任を受けて、所管区域である町村の生活保護の実施に当たっている。
また、本庁において名古屋市を除く各市及び県福祉事務所に対する指導監査を行っている。
なお、福祉事務所は社会福祉法第14条に基づく福祉に関する事務所として、市及び都道府県(町村区域)が設置し、生活保護法のほか児童福祉法、母子及び寡婦福祉法等に定める援護、育成又は更生の措置に関する事務を行う行政機関である。
区分 | か所数 | 備考 |
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名古屋市 | 16 | 各区に設置 |
中核市 | 3 | 豊橋・岡崎・豊田市 各1か所 |
名古屋市・中核市を除く市 | 31 | 各市1か所 |
町村部 | 7 | 各県福祉相談センター地域福祉課に設置 |
計 | 57 |
ア 保護の種類
生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助及び葬祭扶助の8種類があり、必要に応じ支給される。
区分 | 生活扶助 | 住宅扶助 | 計 | |
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1級地 | 1 | 167,168円 | 13,000円 | 180,168円 |
2 | 159,870円 | 13,000円 | 172,870円 | |
2級地 | 1 | 152,578円 | 13,000円 | 165,578円 |
2 | 145,271円 | 13,000円 | 158,271円 | |
3級地 | 1 | 137,979円 | 8,000円 | 145,979円 |
2 | 130,682円 | 8,000円 | 138,682円 |
(注)標準3人世帯は、33歳夫、29歳妻、4歳子の世帯構成である。
施設種別 | 施設の概要 | 施設数 |
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救護施設 | 身体上または精神上著しい障害があるために日常生活を営むことが困難な要保護者を入所させて、生活扶助を行うことを目的とする施設。 | 4 |
更生施設 | 身体上または精神上の理由により、養護及び生活指導を必要とする要保護者を入所させて、生活扶助を行うことを目的とする施設。 | 2 |
医療保護施設 | 医療を必要とする要保護者に対して、医療の給付を行うことを目的とする施設。 | 2 |
授産施設 | 身体上若しくは精神上の理由又は世帯の事情により就業能力の限られている要保護者に対して、就労又は技能の習得のために必要な機会及び便宜を与えて、その自立を助長することを目的とする施設。 | 2 |
宿所提供施設 | 住居のない要保護者の世帯に対して、住宅扶助を行うことを目的とする施設。 | 2 |
生活保護受給者に対し、就労意欲を喚起させ、公共職業安定所へ同行訪問する等の就労に結びつく有効的な支援を行い、経済的な自立を促進する。(事業開始 平成20年)
県福祉事務所に就労支援相談員を配置し、生活保護受給者に対し、下記の事業を行う。
第2期愛知県ホームレス自立支援施策等実施計画(平成21年3月策定)に基づき、市町村その他関係機関、民間団体との連携のもとに、県内のホームレスの自立を支援する。
目的
第2期愛知県ホームレス自立支援施策等実施計画の着実な推進を図る。また、一般県民に 向けた啓発を実施し、ホームレスへの理解を深める。(事業開始 平成15年度)
事業内容
・ホームレス問題連絡調整会議、同幹事会
副知事を座長に関係部局による庁内横断的な計画のフォローアップを図る。
・ホームレス自立支援対策推進協議会
行政、民間支援団体、学識経験者等で構成し、地域の具体的な支援対策を協議する。
・地域ネットワーク会議
ホームレスが相当数確認された重点地域を中心に、関係機関の連携により、地域で
の自立生活の定着に向けた支援策を検討する。
・講演会の開催
予算額 1,144千円
目的
ホームレス又はホームレスとなるおそれのある者に対し、巡回相談等による相談活動を行い、これらの者が抱える問題を把握し、必要な援助が受けられるようにすることにより、その自立を図る。 (事業開始 平成15年度)
事業内容
予算額 5,229千円
目的
ホームレスの抱える多重債務、自己破産、住民票の消除等の法的な問題の解決や安定した居住場所の確保のために専門家による法律及び住宅相談を実施し、自立の障害を取り除くことで、ホームレスの自立を図る。(事業開始 平成15年度)
事業内容
予算額 2,088千円
目的
県保健所と市町村が連携し、ホームレスの生活の場への訪問、健康相談、保健指導を通して、ホームレスの自立に向けての一助とする。(事業開始 平成16年度)
事業内容
予算額 702千円
目的
ホームレスの緊急一時避難場所として旅館等を活用し安全を確保し、福祉事務所による入居指導、就労指導等を行い、その自立を図る。(事業開始 平成19年度)
事業内容
緊急一時避難場所として最寄の旅館等を提供した場合に宿泊協力料を支給する。
予算額 140千円
目的
住宅への入居が困難な生活困窮者(以下「住宅困難者という。)に対して円滑な入居を推進し、住居の安定を図る。
事業内容
(ア)住宅困難者入居支援活動費助成
住宅困難者がアパート等に入居するときの保証活動等を行う民間団体に対して助成する。(事業開始 平成16年度)
実施主体 社団法人愛知県社会福祉士会始め3団体
予算額 600千円
(イ)住宅困難者入居支援相談業務
住宅困難者に対して、入居の相談及び入居後の定期的な訪問等による生活上の相談・助言等の支援を行う。(事業開始 平成21年度)
委託先 社団法人愛知県社会福祉士会始め3団体
負担率 国1/2 県1/2
予算額 600千円
目的
ホームレスに対して就労訓練を実施することにより、ホームレスへの就労の動機付けを図るとともに、規律ある生活への意識・意欲を高めることを通して、その自立を図る。(事業開始 平成17年度)
事業内容
緊急一時宿泊所や自立支援センターの入所者のうち、就労をしていない者に軽作業を提供し自立に向けた支援を実施。
実施主体 市町村
補助率 1/4以内
予算額 7,875千円
目的
ホームレスの自立支援施策の効果を継続的に把握する。(事業開始 平成18年度)
事業内容
ホームレスの概数調査を実施。
負担率 国10/10
予算額 1,806千円
民間社会福祉施設の適正な整備、運営及び入所者の処遇向上を図るための各種事業を行っている。
民間社会福祉事業の振興を図るため、県社会福祉協議会が行う「民間社会福祉施設振興資金貸付事業」に要する資金を貸し付ける。(事業開始 昭和37年度)
社会福祉法人愛知県社会福祉協議会
県社協貸付条件 | 運営資金 | 整備資金 |
---|---|---|
貸付限度額 | 3,000千円 | 10,000千円 |
貸付期間 | 9か月 | 16年 |
利 子 | 無利子 | 無利子 |
手 数 料 | なし | 年率2% |
貸付件数(予定) | 20件 | 20件 |
貸付金額(予定) | 60,000千円 | 210,000千円 |
民間社会福祉施設に対し運営費及び整備費に対する助成を行い、利用者の処遇向上と民間施設の健全な育成を図る。(事業開始 昭和46年度)
助成内容
ア 運営費補助
イ 整備費補助(施設整備費借入金の返済金)
補助対象施設 民間社会福祉施設(保育所を除く。)
2,037,365千円
社会福祉法人・施設の適正かつ安定的な経営と国民の生活水準の向上に対応した利用者処遇の向上を図るため、県社会福祉協議会内に組織された社会福祉施設経営者委員会に社会福祉施設経営指導員を設置し、社会福祉施設の質的向上と経営の改善を図る。(事業開始 平成2年度)
・実施主体 社会福祉法人愛知県社会福祉協議会
・指導の内容 入所者処遇、施設経営、職員待遇、会計、税務、安全、衛生管理等
授産製品の常設展示即売店を設置することにより、県民の授産施設への認識を深めるとともに障害者の社会参加の促進を図る。(事業開始 平成2年度)
・実施主体 社団法人愛知県セルプセンター
・設置場所 大須コメ兵本館
1,742千円
社会福祉法第83条の規定により、県社会福祉協議会に設置された運営適正化委員会の設置運営事業に助成することにより、福祉サービスの適切な利用又は提供を支援するとともに福祉サービスに関する利用者等からの苦情を適切に解決し、福祉サービス利用者の権利擁護を図る。(事業開始 平成12年度)
・実施主体 社会福祉法人愛知県社会福祉協議会
・補助率 国 1/2 県 1/2
・運営適正化委員会の事業内容
福祉サービス利用援助事業に対する監視、提言等
苦情解決に必要な調査、指導、助言、あっせん、県への通報等
13,439千円
第三者評価機関が福祉サービスの質を公正・適切に評価する体制作りを推進することにより、利用者の適切なサービス選択に資する情報提供及び福祉サービスの質の向上を図る。(事業開始 平成16年度)
「愛知県福祉サービス第三者評価推進センター」を愛知県社会福祉会館内に設置
委託先 社会福祉法人愛知県社会福祉協議会
4,490千円
災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害により死亡した者の遺族に「災害弔慰金」を、災害により著しい障害を受けた者に「災害障害見舞金」を支給し、また、災害により被害を受けた世帯の世帯主に「災害援護資金」を貸し付ける。
ア 災害弔慰金・災害障害見舞金の支給
・実施主体 市町村
・支給額 災害弔慰金 500万円以内
災害障害見舞金 250万円以内
・負担割合 国1/2、県1/4、市町村1/4
・予算額 1,875千円
イ 災害援護資金貸付事業
・実施主体 市町村
・貸付額 250万円(住居の全壊の場合)
・貸付資金 市町村が災害援護資金の貸付けに必要とする資金の2/3を国、
1/3を県が市町村に貸し付ける。
・予算額 2,500千円
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