誰もが薄々気付いていることだが、ノートPCは持ち運びに便利であっても、いったん机の上に設置すると決して省スペースとは言い難い。一方デスクトップパソコンなら、机の下にパソコンの本体を設置できるとすれば、液晶ディスプレイとキーボード+マウスを載せただけの机の上は随分スマートに使えることは既に述べた。どんなに厚ぼったいキーボードでも、ノートPCのそれと比べれば細いはずだ。そしてなによりも夏場、キーボードが熱くならない。当然ディスプレイもiMac程には熱くならない。日本は夏に暑い国なのだから、デスクトップPCはこの点をもっとアピールしても良いと思う。
今回のPC購入に伴いキーボードも新調した。Microsoftのdigital media pro keybord―その大げさな商品名には若干引いてしまう。proを名乗りながらMicrosoftキーボードでは一番安い部類に入るあたりが、この名前をいっそう安っぽく響かせる。この種のキーボードに定番の、メディアプレイヤー系ソフトの操作ボタン再生・停止・進む・戻る等といったボタンは、地味に便利だが、キーボードを安っぽく見せてしまいがちだ。だからなのかどうかは知らないが、Appleのキーボードは(多分)今のところこれを採用しておらず(代わりにメディアファイルを操作できるリモコンが付いている)、もしも将来、これを採用したAppleキーボードが登場するなら、そのデザインは後に続くキーボードのデザインに少なからず影響を与えるのだろう。Microsoftはどうかと言えば、メディアプレイヤー系ボタンに加え、フォルダ展開・アプリケーション起動にPCのスリープと、地味な便利系ボタンを地味に並べている。それが格好良い・クールだとは言わないが、親切だとは思う。マイドキュメント系のフォルダを使用しない人は別として、意外にも無駄なボタンが無く、その意味ではスマートだ。このキーボードを安っぽく見せる要素の一つは、本体左端に設けられたプラスチックのつまみだ。これを上下にスライドすると、Windows付属のビューワーで開いた画像を拡大・縮小できる。またword やExcel、インターネットブラウザの表示についても拡大縮小が可能で、Windows vistaならデスクトップアイコンの拡大縮小にも対応している(意図しない仕様かも知れないが)。この機能はPhotoshopでも有効で、右手がマウスないしペンで塞がっている時などに便利だ。おそらくこのキーボードがdigital media proを名乗る上での目玉機能だろうし、決して悪くない仕組みだが、こうしたパーツをなんとかして格好良く、というか格好悪くなく見せようとしないあたりがMicrosoft的なのか、知らない。
購入前に他社製品を含め比較検討するわけだが、その時点で最も抵抗を感じたのは、付属のパームレストだった。キーボードの手前に取り付けられた短い舌のようなプラスチックは、写真で見るといかにも邪魔で暑苦しく、そしてやはり安っぽい。しかし実際に使ってみれば、職場のパームレストなしキーボードと比べ手首の疲労が殆どない。今までノートPCを使い続けていたから気付かなかったのだろう。多少机の上が狭くなろうともパームレストは使うべきだとの認識を得た。